※最新のレンヒーフォの成績はこちらから。
>> 【WAR】2022年エンゼルスの選手の個人成績(野手、投手)とチーム打率、チーム防御率など
エンゼルスのルイス・レンヒーフォは愛嬌のある顔立ちをしていて、小さな体でハッスルするプレーが何だかかわいらしい印象を与える選手です。
「ヒーフォ」の愛称で日本のファンからも親しまれています。
<ハッスルするレンヒーフォ>
Luis Rengifo showing some serious hustle, don’t know that this would have been a double otherwise pic.twitter.com/DzNy2mwEYT
— Tug Haines (@shmistertug) June 15, 2019
レンヒーフォの経歴、成績
生年月日 | 1997/2/26 |
身長 | 178cm |
体重 | 88kg |
内外野 | 右投両打 |
ドラフト | 2014年 国際FA |
2014~2017年(マリナーズ傘下、レイズ傘下)
ベネズエラ出身のレンヒーフォは、2014年に国際FAでマリナーズと契約しました。
2017年に1Aまで上がり、2017年8月にはレイズに移籍しましたが、両チーム傘下では目立った成績を残せませんでした。
<2014~2017年ルーキーリーグと1Aでの成績>
試合 | 打率 | 本 | 打点 | 盗塁 | OPS | 出塁率 | 長打率 |
283 | .255 | 16 | 116 | 86 | .719 | .338 | .413 |
2018年(エンゼルス傘下)
2018年の開幕前にCJクロンとのトレードでレイズからエンゼルスに加入すると、成績が大きく向上しました。
2018年は最終的に3Aまで昇格し、シーズン終了後にメジャーの40人枠に入りました。
<2018年1A+と2Aと3Aでの成績>
試合 | 打率 | 本 | 打点 | 盗塁 | OPS | 出塁率 | 長打率 |
127 | .299 | 7 | 64 | 41 | .850 | .399 | .452 |
2019年~(エンゼルス)
2019年の開幕は3Aで迎えましたが、4月後半にメジャーデビューしました。
5月後半からはメジャーに定着し、9月にケガで離脱するまでセカンドのスタメンとして出場していました。
オフには前田健太、ベッツが絡んだ大型トレードで、ドジャースがレンヒーフォを欲しがったとされ、注目を集めました。(レンヒーフォのトレード話は破談)
しかし、メジャーでなかなか結果が出せず、2020年、2021年と徐々に出場機会が減っていきました。
<2019年メジャーでの成績>
試合 | 打率 | 本 | 打点 | 盗塁 | OPS | 出塁率 | 長打率 |
108 | .238 | 7 | 33 | 2 | .685 | .321 | .685 |
<2020年メジャーでの成績>
試合 | 打率 | 本 | 打点 | 盗塁 | OPS | 出塁率 | 長打率 |
33 | .156 | 1 | 3 | 3 | .469 | .269 | .469 |
<2021年メジャーでの成績>
試合 | 打率 | 本 | 打点 | 盗塁 | OPS | 出塁率 | 長打率 |
54 | .201 | 6 | 18 | 1 | .556 | .246 | .556 |
<2019~2021年3Aでの成績>
試合 | 打率 | 本 | 打点 | 盗塁 | OPS | 出塁率 | 長打率 |
80 | .309 | 13 | 46 | 16 | .894 | .369 | .527 |
2022年はオープン戦で結果が残せず3Aスタートとなりましたが、5月8日にメジャーに昇格しました。
<2022年3Aでの成績(5月31日時点)>
試合 | 打率 | 本 | 打点 | 盗塁 | OPS | 出塁率 | 長打率 |
24 | .313 | 4 | 15 | 2 | .909 | .384 | .525 |
<2022年メジャーでの成績(5月31日時点)>
試合 | 打率 | 本 | 打点 | 盗塁 | OPS | 出塁率 | 長打率 |
19 | .290 | 2 | 6 | 1 | .788 | .353 | .435 |
レンヒーフォの選手としての特徴。いろいろこなせるが強みがない
打撃
レンヒーフォは、強い打球を飛ばすわけでもなく、コンタクト率が高いわけでもなく、ゴロが多めという以外にあまり特徴はありませんが、指標的には総じてメジャー平均より劣っています。
メジャーデビューしたころはボールをよく見ていくタイプで、ボール球には手を出さず、四球率も10%前後と高めでした。
しかし、2021年以降はボール球を含めて積極的にスイングしていくタイプへと変わってしまいました。
また、レンヒーフォはスイッチヒッターです。
2022年5月時点のメジャー通算で、
- 右打席 打率.217 OPS.584
- 左打席 打率.225 OPS.653
となっていて、2021年までは特に右打席での成績が悪かったです。
しかし、2022年は5月時点では右打席が好調です。
- 右打席 打率.381 OPS.959
- 左打席 打率.243 OPS.641
<右打席>
Just enough to get the Halos on the board 💥@Angels | #GoHalos pic.twitter.com/NungOquznk
— Bally Sports West (@BallySportWest) June 1, 2022
レンヒーフォは2022年にバッティングのフォームを大きく変えています。
個人的には「この選手誰だっけ?」と一瞬考えてしまうほどの変化でしたが、このおかげか5月時点では打撃成績が良くなっています。
これまではレンヒーフォは打撃に期待できるタイプではありませんでしたが、フォーム変更により打撃が開花したのかもしれません。
<2021年のフォーム>
<2022年のフォーム>
走塁
レンヒーフォはそこそこ足が速いです。
スプリントスピードは28.0フィート/秒で、メジャー424人中118位です。(2022年5月時点)
また、レンヒーフォはマイナーでは盗塁を積極的にしていくタイプで、2018年には127試合で41盗塁を決めている一方、16盗塁死しています。
マイナー通算での盗塁成功率は69%で、マイナーでこのぐらいならばメジャーでは盗塁をしないほうがいいです。
2022年5月時点でメジャー通算7盗塁、7盗塁死なので、メジャーではそれほど盗塁をしかけてはいません。
※個人的にはレンヒーフォの走り方はかわいいので好きです。
Who’s faster: Luis Rengifo, or a salmon racing through a fish tube? pic.twitter.com/5rO3VvcgKD
— Los Angeles Angels (@Angels) August 15, 2019
守備
レンヒーフォはセカンド、ショートを中心に守り、サードやレフト、ライトの守備につくこともあります。
2022年5月時点でのメジャー通算での守備指標です。
イニング | DRS | UZR | OAA | |
セカンド | 1207 | -5 | 2.5 | -5 |
サード | 85 | -1 | -2.5 | -3 |
ショート | 314 | 3 | 3 | -5 |
レフト | 1.2 | 0 | – | -1 |
ライト | 91.1 | -2 | -1.8 | -1 |
セカンド以外は出場イニング数が少なすぎるので、守備指標を用いるべきではないことに注意してください。
セカンドのUZRが2.5とプラス評価です。
ダブルプレーの指標DPRが0.4、守備範囲の指標RngRが1.4、エラーに関連するErrR0.7とどれもプラスで、セカンドでプラスならば本来は守備はそれなりに上手いと見ていいはずです。
しかし、DRS、OAAはマイナス評価です。
守備の指標は発展途上で乖離が出やすく、どれが正しいというわけではありませんが、ポロポロとボールをこぼすシーンがよくあるので、個人的にはレンヒーフォの守備は下手に見えます。
ただ、肩は強く、捕ってからも早いのでダブルプレーの処理は上手いと思います。
<ショート>
Flash the leather Luis!!#WeBelieve | @Angels pic.twitter.com/wYNGifyzsP
— Bally Sports West (@BallySportWest) September 19, 2021
<サード。2021年の内野でチーム1位の送球速度>
Luis Rengifo was playing 3B in July when he uncorked this rather innocent looking throw that was 87.9 mph. pic.twitter.com/XuG9qNh3sk
— Jeff Fletcher (@JeffFletcherOCR) September 23, 2021
<ダブルプレー(セカンド)>
José Iglesias and Luis Rengifo turned a pretty dope double play. pic.twitter.com/YHYUbIDfRl
— Brent Maguire (@bmags94) June 19, 2021
まとめ
レンヒーフォは内外野を守れるユーティリティープレーヤーで、スイッチヒッターのため使い勝手は良いです。
走攻守どれもそれなりなので、オールラウンダーと言えるかもしれません。
ただし、どこかに強みがあるわけではなく、これまではメジャーレベルでは打撃、守備ともにもう一歩といった印象で、オールラウンダーというよりも器用貧乏というほうが適切かもしれません。
25歳という年齢になり、一般的には守備・走塁面での大きな向上が見込みにくくなる年代となりました。
今後期待するなら打撃だと思うので、2022年に大きく変えた打撃フォームで一皮むけた姿を見せていってほしいです。
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