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エンゼルスのジオ・ウルシェラの成績と選手の特徴

ジオ・ウルシェラ スポーツ

2022年11月にエンゼルスはツインズからジオ・ウルシェラ(31歳)を獲得しました。

年俸は840万ドル(11億円)で、2023年オフにFAとなります。

エンゼルスの1Aに所属していたアレハンドロ・ヒダルゴ投手(19歳)とのトレードで、ヒダルゴはツインズのプロスペクトランキング(若手有望ランキング)で25位に入りました。

ウルシェラはアベレージヒッターで、打低シーズンであった2022年もリーグ15位となる打率.282を記録しています。

メジャーではほとんどサードで出場し、たまにショートを守ることもありますが、ミナシアンGMによれば2番目のポジションはファーストとのことです。

故障がちのレンドンや左投手が苦手なウォルシュの代わりにサードやファーストで起用されたり、正レギュラーが定まらないショートでの出場が予想されます。

ウルシェラの経歴とメジャー成績

生年月日 1991/10/11
身長 183cm
体重 97kg
サード 右投右打
ドラフト 国際FA

コロンビア出身のウルシェラは、2009年にインディアンズ(現ガーディアンズ)と契約し、2015年にメジャーデビューしました。

2018年5月にブルージェイズにトレードされましたが、その直後の8月にヤンキースにトレードされ、2019年にヤンキースでブレイクしました。

2021年にやや低調(メジャー平均ぐらい)なシーズンを送った後、2022年3月にトレードでガーディアンズに復帰し、再びメジャー平均を上回る打撃力を見せました。

メジャー成績

試合 打点 打率 出塁率 長打率 OPS wRC+
2015 81 6 21 .225 .279 .330 .609 65
2017 67 1 15 .224 .262 .288 .550 41
2018 19 1 3 .233 .283 .326 .609 66
2019 132 21 74 .314 .355 .534 .889 132
2020 43 6 30 .298 .368 .490 .858 134
2021 116 14 49 .267 .301 .419 .720 96
2022 144 13 64 .285 .338 .429 .767 119
試合 打点 打率 出塁率 長打率 OPS wRC+

※wRC+は1打席あたりの得点創出力を表す指標。メジャー平均を100として、例えば120ならメジャー平均よりも20%得点創出力が高いという意味。

ウルシェラの選手としての特徴

打撃

ウルシェラは打撃の良い選手です。

基本的に打率が高く、三振の少ないコンタクトタイプの打者で、レフト・センター・ライト三方向にヒットを打ち分けます。

ブレイクした2019年は21本塁打、長打率.534とパワーのあるところもみせましたが、その後は打球速度が低下してきており、現在は中距離ヒッターと呼んでいいのか微妙なぐらい単打が多めです。

それでも2021年14本、2022年13本と二けたの本塁打を記録しているように、長打が全く期待できない選手ではありません。

四球率はメジャー平均よりやや低めで、2022年は7.4%でした。

初球から積極的にスイングしていく早打ちタイプの選手であり、コンタクト力はあるものの、ボール球のスイング率が高いです。

エンゼルスで言えば2022年のレンヒーフォに似た感じがありますが、総合的な打撃力のwRC+はウルシェラが119、レンヒーフォが103なので、ウルシェラのほうが一段上です。

2023年が31歳のシーズンとなるウルシェラは、2019年~2020年あたりが選手としてのピークだったように見えますが、2022年も依然として高いレベルの打撃力をみせており、ガーディアンズでは主に4番~6番を打っていました。

 

 

<エンゼルス移籍第1号は満塁ホームラン>

走塁

ウルシェラは足が遅いです。

もともと足の速い選手ではありませんでしたが、30歳を越えた現在はメジャーでは鈍足の部類に入ります。

2022年のスプリント・スピードは25.8フィート/秒で、メジャー582人中489位でした。

エンゼルスで言えばウォルシュと同じぐらいです。

2022年はリーグ2位となる21併殺打を記録するなど、走塁のスコアは総じて低いです。

メジャー通算で4盗塁、2盗塁死なので盗塁を試みるタイプではありません。

守備

ウルシェラの守備は平均以上とされていますが、評価は分かれています。

2022年はサードで1142イニングプレーし、守備指標DRSが4、UZRが2.6でともにメジャーのサードで6位と高評価になっています。

一方でスタットキャストの守備指標であるOAAは-5で、メジャーのサードでは下から8番目でした。

守備指標は乖離があるものとして知られ、どの評価が正しいか判断するのは難しいですが、エラーがとても少ない一方で、肩はそれほど強くなく守備範囲がやや狭いタイプのようです。

>> 2022年エンゼルスの守備は下手?守備指標UZR、DRS、OAAで確認

 

また、獲得時点でのミナシアンGMによればウルシェラはサードやファーストでプレーするようですが、これまでメジャーのファーストでの出場機会はほとんどなく、ファーストの守備のレベルは未知数です。

<2022年までのメジャー通算の守備機会>

守備位置 出場イニング
ファースト 7
セカンド 23.2
サード 4350.1
ショート 288
レフト 1

 

<サード>

<ショート>

まとめ

ウルシェラは打率の高い選手で、守備もそこそこ上手いです。

サードをメインとしてファーストなど多くのポジションを守れるので、ケガによる離脱や成績不振があったレンドンやウォルシュの穴埋めが期待できます。

2022年に同じ役割を担っていたダフィーよりも打撃力はずっと上で、安定感もあります。

もちろんFA権取得前の選手ながら年俸840万ドル(11億円)ということを考えれば、ダフィーレベルでは困るのですが、2022年に壊滅的な下位打線になっていたエンゼルスにとっては攻撃力の期待できるウルシェラは良い補強であったと思います。

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