2022年6月11日、エンゼルスのデービス・ダニエルがメジャーに昇格しました。
ダニエルはちょうどこの日が誕生日の25歳で、エンゼルスのプロスペクトランキング(若手有望ランキング)で12位に入っている選手でした。(2022年6月11日時点)
ダニエルは下記記事でも紹介したように、2021年にマイナーで光る活躍をしていました。
>> 2021年エンゼルスのマイナーで頭角を現した選手5人【プロスペクト】
2021年は打高リーグの3Aで壁にぶつかったダニエルでしたが、2022年は3Aでも好投し、メジャー昇格の切符をつかみました(メジャー昇格時点で3Aで防御率3.64)。
しかし結局メジャーでの登板機会はなく、2022年6月12日の試合後にマイナーに降格となりました。
2023年は右肩痛により開幕を負傷者リストで迎えましたが、8月末に復帰し、9月7日にメジャー昇格しました。
ダニエルの経歴。大学、マイナーでの成績
生年月日 | 1997/6/11 |
身長 | 185cm |
体重 | 86kg |
投手 | 右投右打 |
ドラフト | 2019年 7巡目(全体211位) |
大学時代の成績
<大学通算(3シーズン)>
試合 | 回 | 安打 | 三振 | 四球 | 防御率 | WHIP | 四球率 | 三振率 |
37 | 139 | 153 | 135 | 58 | 5.37 | 1.52 | 3.8 | 8.7 |
ダニエルは高校時の2016年にカブスからドラフト34巡目で指名されましたが契約はしませんでした。
また、2018年にもブルワーズからドラフト11巡目で指名されましたが、契約はせず、オーバーン大学に残ってプレーを続けました。
その後トミー・ジョン手術をしましたが、それでも2019年にドラフト7巡目(全体211位)でエンゼルスから指名され、エンゼルスと契約しました。
マイナーでの成績
2021
<1A+>
試合 | 回 | 安打 | 三振 | 四球 | 防御率 | WHIP | 四球率 | 三振率 |
9 | 46.2 | 26 | 64 | 20 | 2.31 | 0.99 | 3.9 | 12.3 |
<2A>
試合 | 回 | 安打 | 三振 | 四球 | 防御率 | WHIP | 四球率 | 三振率 |
9 | 47 | 39 | 66 | 8 | 2.68 | 1.00 | 1.5 | 12.6 |
<3A>
試合 | 回 | 安打 | 三振 | 四球 | 防御率 | WHIP | 四球率 | 三振率 |
5 | 21 | 37 | 24 | 6 | 10.29 | 2.05 | 2.6 | 10.3 |
2022
<3A>
試合 | 回 | 安打 | 三振 | 四球 | 防御率 | WHIP | 四球率 | 三振率 |
21 | 102.1 | 92 | 83 | 32 | 4.49 | 1.21 | 2.8 | 7.3 |
ダニエルは大学時代にトミー・ジョン手術を受けていたため、プロデビューは2021年のシーズンとなりました。
2021年は1A+からのスタートでしたが、実質1年目にもかかわらず、3Aまで一気に昇格しました。
1年目の3Aでは多くの試合で炎上していましたが、2022年は3Aでも5~6イニングを2失点以内にまとめる投球も多くなっています。
ダニエルの選手としての特徴
ダニエルはどの球種もずば抜けているわけではありませんが、球種を上手く組み合わせます。
大学時代は最速96マイル(155キロ)だったストレートは、手術の影響もあってかプロ入り後は最速93マイル(150キロ)にとどまっていますが、回転数が高く空振りが取れます。
特に高めのストレートが良いです。
75マイル(121キロ)の大きく沈むカーブと80マイル前半(130キロ)のスライダーを混ぜることで、そのストレートがさらにいきてきます。
チェンジアップもありますが、あまり投げません。
<2Aで11奪三振>
Davis Daniel tonight for AA Rocket City: 6 IP, 3 H, 2 R, 2 ER, 0 BB’s, 11 K’s. pic.twitter.com/kvTJjq4K47
— Angels MiLB (@AngelsMiLB) September 4, 2021
<2Aで10奪三振>
Strong outing for LAA Davis Daniel. 2019 7th rounder from Auburn. Fills up the zone with 4 pitch mix, lots of contact. Confident in all 4 pitches in any count. 6IP, 7H, 1ER, 10K.
FB: 90-92, liked to elevate with 2 strikes
CB: Mid-70’s 12-6 shape
SL: 79-81
CH: low 80’s pic.twitter.com/MSEx3fk73p— Trevor Hooth (@HoothTrevor) August 1, 2021
<3Aで5奪三振>
Davis Daniel tonight for AAA Salt Lake: 5 IP, 3 H, 1 R, 0 ER, 2 BB’s, 5 K’s pic.twitter.com/4JLlB3QYYZ
— Angels MiLB (@AngelsMiLB) April 17, 2022
大学時代はコントロールにやや難があり、トミージョン手術後はストライクを取るのに苦労しましたが、コントロールはだんだんと改善してきています。
一方でややヒットを打たれやすく、フライボールピッチャーということもあって3Aでは被本塁打が多いです。
今のところエンゼルスはローテーション候補として見ていますが、大学でリリーフをしていた時の速球が良かったという評判もあり、リリーフとなる可能性もありそうです。
<2022年時点でのMLBのスカウティング・グレードによる評価>
速球 | カーブ | スライダー | チェンジアップ | コントロール | 総合 |
50 | 50 | 50 | 45 | 45 | 45 |
(スコアは20~80。50が平均で、60が平均以上。総合が65以上だと、将来的にオールスター級の傑出した選手になりうるとされている。)
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