エンゼルスのマイケル・ロレンゼンの成績。投手と外野の二刀流

ロレンゼンスポーツ

※最新のロレンゼンの成績はこちらから。
>>【WAR】2022年エンゼルスの選手の個人成績(野手、投手)とチーム打率、チーム防御率など

ロレンゼン

出典:Bally Sports West中継映像

2021年11月にエンゼルスはレッズからFAとなっていたマイケル・ロレンゼンの獲得を発表しました。

1年契約で年俸は675万ドル(8.4億円)です。

ロレンゼンは2015年のメジャーデビューから7年間、レッズでプレーしてきた30歳です。(2022年1月に30歳)

主にリリーフ投手として活躍してきたロレンゼンですが、外野手や代打、代走での出場経験もあります。

ただ、エンゼルスはロレンゼンを先発ローテーションの1人として考えており、野手としては起用しない方針です。

(日本語訳)
ジョー・マドン監督はマイケル・ロレンゼンを攻撃面でも外野でもあまり使うつもりはないと語った。

ロレンゼンもその方面ではあまり練習をしていないと話している。優先順位は彼が投手として先発できるようにすることだ。しかし、緊急の外野手として彼を確保しておくことは、損にはならないことは明らかだ。

 

ちなみにロレンゼンはマッチョな選手としても知られ、同じく新加入の筋トレオタクのシンダーガードと練習していました(エンゼルス加入前)。

ロレンゼンの投手成績

登板HLDSV防御率WHIPK9BB9
201527113105.401.666.64.5
201635501002.881.088.62.3
201770831824.451.358.73.7
20184581813.111.386.03.8
201973832172.921.159.23.0
20201833204.281.409.44.5
202127291145.591.386.54.3
登板HLDSV防御率WHIPK9BB9
通算29547371144.071.377.73.8

HLD=ホールド、SV=セーブ、K9=奪三振率、BB9=与四球率

中継ぎのころは暴投が多い

先発での登板は2015年が21試合、2018年が3試合、2020年が2試合でした。

ロレンゼンは先発では実績を残していません。

一方、リリーフとしては2017年と2019年に70試合以上の登板をこなし、特に2019年は防御率2.92と良い成績を残しました。

通算でもリリーフだけの成績なら防御率3.74、WHIP1.28、被打率.238とまずまずの成績で、2021年のシーシェクやマイヤーズぐらいの成績は残せると思います。

 

ただし、コントロールに難がありそうです。

2020年、2021年の与四球率は4.3、4.5と高めで、中継ぎで出れば2試合に1試合は四球を出すようなピッチャーです。

また、ロレンゼンは暴投が多いです。

2017年にはナ・リーグで5番目に多い12個の暴投を記録しました。

暴投ランキングは、投球回の多い先発ピッチャーがランクインすることが多いのですが、中継ぎのロレンゼンが入ってしまいました。

毎年暴投が多いわけではありませんが、2021年も29イニングで5暴投を記録しており、終盤のピンチの場面で登板させるのは勇気がいります。

先発投手としてはイニングを消化できていた

2022年エンゼルスでは開幕からケガで離脱する7月までローテーションを守っていました。

離脱するまでは13試合でQSが7回と、まずまず先発としての役割を果たしていました。(QS=先発して6回以上3自責点以内)

与四球率も4月3.5、5月2.5と懸念されていたコントロールも大きな問題にはなっていませんでした。

しかし、6月以降は与四球率が5.3と大きく悪化し、成績を落とす原因となっています。

与四球が多くてイニングが消化できず、最後のQS達成日の6月11日以降、1試合6イニング以上を投げたのが1試合のみでした。

中継ぎ時代の成績を考えると、6月以降が本当のロレンゼンの姿かもしれません。

ロレンゼンの球種、球速

2022ロレンゼン球種

 

<平均球速>

マイルキロ
シンカー93.9151.1
ストレート94.6152.2
チェンジアップ85.9138.2
スライダー83.3134.1
カットボール90.4145.5
カーブ81.4131.0

 

いろんな球種を投げ分けますが、その中でもロレンゼンはストレートやシンカーといった速球系がいいです。

中継ぎのころは速球は90マイル後半であり、さらにメジャー上位10%前後に入る高い回転数が持ち味でした。

先発になってストレートの球速はやや落ちましたが、シンカーを多投するようになり、ゴロを量産しています。

ゴロ率はメジャー平均が45%なのに対し、ロレンゼンは51%です。

ロレンゼンの野手成績

打撃。投手なのにホームランが多い

試合打席打点打率出塁率長打率OPS
2015304104.250.270.306.576
201635513.200.200.8001.000
2017701211.167.167.417.583
20185434410.290.333.7101.043
20191005316.208.283.313.596
202061001.000
202126100.000.000.000.000
試合打席打点打率出塁率長打率OPS
通算321147724.233.282.429.710

打席が少ないので各年の成績は参考にはなりません。

通算で見れば打率.233、OPS.710とピッチャーとは思えないほど良い成績です。

また、通算の本塁打率は19.0と高く、これは松井秀喜が自身メジャー最多の31本塁打を打った2004年の本塁打率18.8と差のない数字です。

<1週間で満塁弾を含む3本塁打>

 

一方で三振率は32.0%と非常に高く、四球率は4.8%と非常に低いです。

投手の打撃としては素晴らしいですが、野手の打撃としては微妙です。

そしてロレンゼン自身も野手で出場した時よりも、投手や代打で出場した時のほうが成績が良いという変わった特徴があります。

<ポジション別の打撃成績>

試合打席本塁打打点打率出塁率長打率OPS
投手6284417.299.325.506.831
代打292937.192.250.577.827
外野153400.100.206.100.306

 

<ピッチャーなのに逆方向へのホームラン>

走力。メジャー上位の俊足で代走適性もあり

ロレンゼンは足が速いです。

2020年と2021年はデータがありませんが、2019年のスプリントスピードは28.8フィート/秒で、メジャー564人の中で67番目でした。

2021年のエンゼルスのスプリントスピードは以下のようになっており、年度は違いますがロレンゼンは大谷並みのスピードであることがわかります。

<2021年エンゼルスのスプリントスピード上位選手>

  • アデル 29.9
  • トラウト 29.3
  • ベラスケス 29.3
  • ゴセリン 29.2
  • ウェイド 29.1
  • マーシュ 29.1
  • 大谷 28.8
  • ロレンゼン 28.8(2019年)

 

また、ロレンゼンは通算で5盗塁(2盗塁死)を記録しています。

特に代走では9試合で3盗塁(0盗塁死)を決めており、そのスピードは大きな武器になりそうです。

(盗塁、盗塁死ともに2019年シーズンだけにしか記録されていません。)

守備。投手なのにセンターでの出場が多い

ロレンゼンは野手としてはレフト、センター、ライトでの出場があります。

俊足をいかしてセンターを守ることが多く、野手としてスタメン出場した6試合も全てセンターでの出場でした。

<各ポジションでの出場イニング数>

ピッチャーレフトセンターライト
2015113
201650
201783
2018811
2019739764
2020334
20212911

 

出場イニングが非常に少ないので、守備指標を用いての評価はすべきではないのですが、参考までにメジャー通算のDRSとUZRを記載します。

イニングDRSUZR
レフト90
センター8110.2
ライト600.1

イニングが少なすぎますが、守備の上手い選手が集まるセンターでしっかりプラス評価なのはすごいです。

ロレンゼンは外野手として36試合96イニングに出場し、29捕殺、1刺殺を記録し、エラーはゼロです。

刺殺まで決めており、エンゼルスにありがちな「とりあえず外野に置いておけ」という感じではなく、きっちり守れるタイプの外野手だと思います。

<ロレンゼンのダイビングキャッチ>

 

<ロレンゼンの刺殺>

総合評価

投走攻守を含めた選手の総合評価としてWARという指標があります。(Wikipedia

投手WAR野手WAR合計WAR
2015-0.60.3-0.3
20161.30.11.4
20170.10.10.2
20181.30.72.0
20192.10.42.5
20200.30.00.3
20210.00.00.0

2019年までは投手成績も野手成績も比較的良かったので、トータルのWARも高くなっています。

中継ぎでWARが2.0もあれば優秀です。

<※参考。2021年エンゼルスのWAR上位>

  • 大谷 9.0
  • ウォルシュ 2.9
  • R・イグレシアス 2.8
  • サンドバル 2.2

>> 2021年エンゼルスのポジション別WAR。補強ポイントはどこ?

 

ロレンゼンは2020年、2021年と投手成績が振るわず、野手としての出場もほぼありませんでした。

2022年開幕前のエンゼルスの外野はトラウト、マーシュ、アデル、ウォード、アプトンとそれなりにやれそうな選手がそろっており、ロレンゼンの二刀流の復活に期待するような状況でもなく、ロレンゼンが本当に必要なのか疑問でした。

しかし、ケガで離脱する前の7月6日時点ではエンゼルスで2番目に多いQSを記録しており、ローテーション投手としてまずまずの活躍を見せました。

ただ、6月に防御率6.75と成績を大きく落とし、その後ケガで離脱と、先発ローテーションとして1年間回すことはできませんでした。

防御率4.24は打低シーズンでは物足りず、さらに貧打のアスレチックス戦での好投が多く(24イニングで自責点1)、アスレチックス戦を除いた防御率は5.50と、先発が足りていないエンゼルスとはいえ2023年の契約延長を考える上では微妙な成績だったと思います。

 

<ベーブルース以来の同一試合で勝利投手、本塁打、野手出場>

>> 2021年オフのエンゼルスのFA、トレード、戦力外まとめ

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