過去のメジャーの二刀流の記録(シーズン成績) | のびたのセミリタイア

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過去のメジャーの二刀流の記録(シーズン成績)

スポーツ

大手データサイトのFanGraphsによると、メジャーリーグで1シーズンに15試合以上に登板し、かつ投手以外で15試合以上に出場した選手は、1901年~2020年の間にのべ24人います。

しかし二刀流といっても、その多くが打者としては物足りない成績であるため、その中でもOPSが.670以上の選手の投手成績・打者成績をまとめました。

※OPS=出塁率+長打率。打率よりも得点との相関が高い指標。
OPSの目安は、.900以上:素晴らしい、.833以上:非常に良い、.767以上:良い、.700以上:並

引用元:CNN

歴代の二刀流選手のシーズン成績一覧

のべ9人います。OPSが高い順番に紹介します。

ベーブ・ルース:1919年

試合 打率 打点 OPS 登板 防御率
130 .322 29 113 1.114 17 9 5 133 2.97

ベーブ・ルース:1918年

試合 打率 打点 OPS 登板 防御率
95 .300 11 61 .966 20 13 7 166 2.22

ザザ・ハーベイ:1901年

試合 打率 打点 OPS 登板 防御率
62 .333 1 27 .818 16 3 7 92 3.62

ウィリー・スミス:1964年

試合 打率 打点 OPS 登板 防御率
118 .301 11 51 .782 15 1 4 31.2 2.84

オジー・オーウェル:1928年

試合 打率 打点 OPS 登板 防御率
64 .306 0 22 .771 27 6 5 106 4.58

レイ・コールドウェル:1918年

試合 打率 打点 OPS 登板 防御率
65 .291 1 18 .729 24 9 8 176 3.06

ジョニー・クーニー:1926年

試合 打率 打点 OPS 登板 防御率
64 .302 0 18 .724 19 3 3 83.1 4.00

ハリー・ハウエル:1902年

試合 打率 打点 OPS 登板 防御率
96 .268 2 42 .706 26 9 15 199 4.12

ジョージ・シスラー:1915年

試合 打率 打点 OPS 登板 防御率
81 .285 3 29 .676 15 4 4 70 2.83

 

この中から「ジョージ・シスラー」、「ウィリー・スミス」、「ベーブ・ルース」を詳しく紹介します。

ジョージ・シスラー

ジョージ・シスラーは、シーズン257安打の最多安打記録を84年間保持していました。

それを破ったのが2004年のイチローであり、当時のニュースで何度もジョージ・シスラーという名前が出てきたので覚えている人も多いと思います。

意外にもルーキーだった1915年には二刀流としてプレーしており、8試合に先発し6試合で完投しました。

その後も1916年から1928年までで合計41イニングを投げましたが、ほぼ打者に専念し、シーズン打率4割超えを2度記録するなどして殿堂入りを果たしました。

<1915年の成績>

試合 打席 打率 打点 盗塁 出塁率 長打率 OPS
81 295 .285 3 29 10 .307 .369 .676
登板 防御率 先発 完投 完封 WHIP
15 4 4 70 2.83 8 6 0 1.43

ウィリー・スミス

今回取り上げた15試合以上の登板、15試合以上の投手以外での出場という条件では、ウィリー・スミスは唯一の第二次世界大戦後の選手であり、また唯一の黒人選手です。

1964年は大谷の所属するエンゼルスでプレーし、主にリリーフとして5月と6月に15試合に登板し、防御率は2.84でした。

6月以降は登板がありませんでしたが、外野の準レギュラーとなり打率.301、本塁打11本、7盗塁と活躍しました。

この年以降、マウンドに上がったのは1968年の3度のリリーフ登板だけで、打者に専念しました。

1965年に136試合に出場し14本塁打を打ちましたが、打者としては目立った記録を残すことはできませんでした。

<1964年の成績>

試合 打席 打率 打点 盗塁 出塁率 長打率 OPS
118 373 .301 11 51 7 .317 .465 .782
登板 防御率 先発 WHIP 奪三振率
15 1 4 31.2 2.84 1 1.39 5.7

ベーブ・ルース

「野球の神様」ベーブ・ルースは、最初は投手として活躍し、1915年から1917年までの3年間で65勝33敗を記録しました。

1918年と1919年に投手と外野での二刀流として活躍した後は、1920年から1933年まででわずか5試合の登板でした。

打者専念後の活躍はここで書ききれるものではありませんが、通算714本塁打はメジャー3位、通算長打率.690と通算OPS1.164はともにメジャー記録です。

<1918年の成績>

ホームラン王。

試合 打席 打率 打点 盗塁 出塁率 長打率 OPS
95 382 .300 11 61 6 .411 .555 .966
登板 防御率 先発 完投 WHIP
20 13 7 166 2.22 19 18 1.05

 

<1919年の成績>

ホームランと打点の二冠王。

試合 打席 打率 打点 盗塁 出塁率 長打率 OPS
130 543 .322 29 113 7 .456 .657 1.114
登板 防御率 先発 完投 WHIP
17 9 5 133 2.97 15 12 1.55

 

2021年は大谷翔平が二刀流で大活躍しています。

一部では、「ベーブ・ルースが打者として活躍したのは打者に専念した後であり、二刀流のシーズン記録では大谷がすでにベーブ・ルースを上回っている」という声もあります。

しかし、ベーブ・ルースの二刀流のキャリアハイである1919年の記録は素晴らしく、明確に超えていると言っていいのか微妙です。

野球の神様と競り合っていること自体が異常ですが、大谷には残りのシーズンでさらに数字を積み上げていって、疑うべくもない「ベーブ・ルース超え」を成し遂げてほしいと思います。

※追記。

<2021年大谷の成績>

試合 打席 打率 打点 盗塁 出塁率 長打率 OPS
155 639 .257 46 100 26 .372 .592 .965
登板 防御率 先発 完投 WHIP
23 9 2 130.1 3.18 23 0 1.09

<2022年大谷の成績>

試合 打席 打率 打点 盗塁 出塁率 長打率 OPS
157 666 .273 34 95 11 .356 .519 .875
登板 防御率 先発 完投 WHIP
28 15 9 166 2.33 28 0 1.01

<2023年大谷の成績>

試合 打席 打率 打点 盗塁 出塁率 長打率 OPS
135 599 .304 44 95 20 .412 .654 1.066
登板 防御率 先発 完投 WHIP
23 10 5 132 3.14 23 1 1.06

>> 2021年大谷の打者成績

>> 2021年大谷の投手成績

※2022年はベーブ・ルース以来の10勝10本塁打とルースもできなかった投打規定到達を達成

>> 2022年の大谷の打者成績

>> 2022年の大谷の投手成績

※2023年は10勝44本塁打(本塁打王)

>> 2023年の大谷の打者成績

>> 2023年の大谷の投手成績

コメント

  1. より:

    イチローを見ていると、もし、イチローが、大谷と同じくらいの身長と体重なら、イチローも二刀流で活躍していたとしか思えないんですよね。
    大谷は、すごいけど、例えば、投手に絞っていても、ランディジョンソンや、マダックス、サイヤングとかを超えられる選手には、思えないんですよね。ウォルタージョンソンとか。完投完封が当たり前の時代超えられる?大谷は、4000~5000イニング投げられるのでしょうか?ステロイド前のバリーボンズ抜ける?イチローと同じくらいの身長と体重だったら、イチローの記録抜け
    る?

    • 管理人 より:

      大谷が体格に恵まれているというのはその通りだと思います。メジャーの選手と並んでも大谷のほうが厚みがあってデカく見えることも多いです。
      イチローはメジャーの選手と比べるとかなり華奢ですが、自分の特徴をよく理解して、大きくするよりも初動負荷など自分の体格にあったトレーニングを選択していたように思います。
      たらればの話は難しいのでわかりませんが、二人とも皆の予想をはるかに超えるようなパフォーマンスを見せてきた選手なので、それがより一層想像の話をするのを難しくさせているように思います。

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