【2021】大谷翔平のMVPの可能性は?ア・リーグの他の選手との成績を比較

スポーツ

※2022年のMVPのオッズはこちらから。
>> 2022年のア・リーグMVPのオッズ推移

 

2021年の大谷のア・リーグMVPは間違いないと言われています。

SBDのオッズでは8月以降、大谷がゲレーロJr.を引き離し、もう賭けにならないぐらいの差になっています。

9月26日時点でのア・リーグMVPオッズ

9月26日時点のSBDのア・リーグMVPのオッズ

関心はすでに大谷がMVPを取るかどうかではなく、1位票満票でのMVPを取れるかどうかというところにきています。

(※MVPは30人の記者投票による。各記者が1位票、2位票、…、10位票を入れる。1位票=14ポイント、2位票=9ポイント、3位票=8ポイント、…、10位票=1ポイント)

1位票を争う可能性のあるゲレーロJr.、セミエン、ペレスと大谷の主な成績を比較しました。

 

大谷とMVPライバルの成績

成績紹介の前に、指標の簡単な説明です。

  • OPSは出塁率+長打率。チームの得点との相関が高いとされる指標。(Wikipedia
  • WARは走攻守の総合指標で、MVPに重要とされている指標。(Wikipedia
  • FIPは守備から独立した防御率とされる指標。(Wikipedia
  • WHIPは1イニングに何人のランナーを出したかの指標。(Wikipedia

表のWARは野手WARですが、大谷だけ野手WARと投手WARの両方を記載します。

表の下段はリーグ順位で、「-」は50位以下を表します。

大谷翔平(DH/投手)

<投手成績>

防御率投球回FIPWHIP奪三振K/BBWAR
93.181303.521.091563.554.1
29(3)38(6)(4)19(9)7

()は規定投球回を満たしていた場合の順位。大谷は規定投球回(162イニング)未達でシーズンを終えています。

<打者成績>

打率本塁打打点出塁率長打率OPS盗塁WAR
.25746100.372.592.965264.9
45313522511

<リーグ1位の成績>

三塁打・盗塁死・敬遠・全体WAR(野手+投手)

ゲレーロJr.(ファースト)

打率本塁打打点出塁率長打率OPS盗塁WAR
.31148111.401.6011.00246.8
3151113

<リーグ1位の成績>

得点・本塁打・出塁率・長打率・OPS・塁打

セミエン(セカンド)

打率本塁打打点出塁率長打率OPS盗塁WAR
.26545102.334.538.873157.1
3741040710172

<リーグ1位の成績>

セカンド歴代最多本塁打

ペレス(キャッチャー)

打率本塁打打点出塁率長打率OPS盗塁WAR
.27348121.316.544.85915.3
271151610

<リーグ1位の成績>

本塁打・打点・キャッチャー歴代最多本塁打

 

※最終戦で野手WARが1位になったコレア(ショート)の成績も一応のせておきます。

<コレアの成績>

打率本塁打打点出塁率長打率OPS盗塁WAR
.2792692.366.485.85007.2
163322924171

コレアは守備での加点が大きかった選手です。特に印象に残るような記録もなく、1位票が入ることはないと思います。

※11月9日追記。MVPのファイナリストには大谷、ゲレーロJr.、セミエンが残りました。>> 2021年ア・リーグMVP全投票結果

大谷の1位票満票でのMVPは微妙か

大谷は投打でリーグ上位の成績を収めており、ベーブルース以来と言われるようなメジャー史に残る活躍をみせています。

>> 過去のメジャーの二刀流の記録(シーズン成績)

WARも投手分と野手分を足すと断トツの1位であり、大谷のMVPは疑いの余地がありません。

 

ただし、1位票満票でのMVPは微妙かもしれません。

普通の年ならば大谷は1位票が満票だったと思います。

しかし今年は、ゲレーロJr.が終盤まで三冠王争いをし、セミエン・ペレスはそれぞれセカンド・キャッチャーでの歴代最多本塁打記録を更新するなど、素晴らしい成績です。

MVPは基本的に野手の賞と考えられており、投票を行う30人の記者の1人か2人くらいは、投手成績を軽視する人もいるかもしれません。

特にゲレーロJr.、セミエンは所属するブルージェイズが終盤までポストシーズン争いをしているという加点要素もあるので、ごく一部の1位票が大谷以外に流れる可能性があります。

※11月19日追記。大谷は満票でのMVP受賞となりました。
>> 2021年ア・リーグMVP全投票結果

メジャー歴代MVPで1位票満票だった選手の成績

参考として、現在の投票方式となって以降、過去に1位票満票でMVPを受賞した4人の選手の成績を紹介します。

※表の下段はリーグ順位。

1997年:ケン・グリフィーJr.(センター)

打率本塁打打点出塁率長打率OPS盗塁WAR
.30456147.382.6461.028159.1
15111612281

<リーグ1位の成績>

得点・本塁打・打点・長打率・塁打・敬遠・WAR

2002年:バリー・ボンズ(レフト)

打率本塁打打点出塁率長打率OPS盗塁WAR
.37046110.582.7991.381911.6
126111441

<リーグ1位の成績>

打率・出塁率・長打率・OPS・四球・敬遠・WAR

2009年:アルバート・プホルス(ファースト)

打率本塁打打点出塁率長打率OPS盗塁WAR
.32747135.443.6581.101169.4
313111251

<リーグ1位の成績>

得点・本塁打・出塁率・長打率・OPS・塁打・敬遠・WAR

2014年:マイク・トラウト(センター)

打率本塁打打点出塁率長打率OPS盗塁WAR
.28736111.377.561.939167.9
1331733251

<リーグ1位の成績>

得点・打点・塁打・三振・WAR

 

1位票満票も納得の成績が並んでいますが、この中ではトラウトの成績が見劣りします。

トラウトにとっても満票MVPの2014年が自身のキャリアハイではなく、例えば2018年のほうが成績が良く見えます。

<2018年のトラウトの成績>

打率本塁打打点出塁率長打率OPS盗塁WAR
.3123979.460.6281.0882410.2
442413192

しかし、2018年のトラウトは1位票が満票でないどころか、MVP投票では結局2位に終わりました。

 

このようにMVPは他の選手との比較になるので、前述したように2021年は大谷の1位票満票MVPは難しいかもしれません。

逆に考えれば、ゲレーロJr・セミエン・ペレスも他の年ならばMVPが取れたかもしれないのに、大谷に阻まれたということになりますね。

>> メジャーのホームラン王争い。大谷、ゲレーロ、ペレス、タティスのホームラン数

>> 2021年シーズンで大谷翔平が達成した記録まとめ。打者・投手・二刀流

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