2022年6月18日、レンドンが右手首の手術によりシーズンを終了すると発表されました。
シーズンの早期終了は股関節の手術をした2021年に続いて2年連続です。
レンドンは2020年に7年2億4500万ドル(319億円)という巨額の契約でエンゼルスに加入しましたが、今のところ年俸に見合った活躍はできていません。
今後どのぐらいの活躍をすると「元」をとれるのか、データ分析サイトFangraphsのデータをから見ていきます。
※本記事では1ドル130円として計算しています。
レンドンの年俸の推移
エンゼルス加入後のレンドンの年俸推移です。
2023年からは年俸38万ドル(50億円)となります。
年 | 年俸(ドル) | 年俸(円) |
2020 | 2607万ドル | 34億円 |
2021 | 2807万ドル | 36億円 |
2022 | 3657万ドル | 48億円 |
2023 | 3857万ドル | 50億円 |
2024 | 3857万ドル | 50億円 |
2025 | 3857万ドル | 50億円 |
2026 | 3857万ドル | 50億円 |
7年合計 | 2億4500万ドル | 319億円 |
WARに基づくレンドンの価値
選手の総合的な貢献度を示すWARは、その選手の価値を推定できるとも言われています。
年度によっても違いますが、おおよそFangraphsのWARでは1WARあたり800万ドル(10.8億円)の価値とされています。
7年契約で2億4500万ドルの場合、WAR換算では30.6となり、年間WARが4.4ほどの選手ということになります。
これはFangraphsの基準によればオールスター級の選手です。
エンゼルス加入後のレンドンの実際のWARとその価値を見てみます。
年 | WAR | WAR換算の 価値(ドル) |
WAR換算の 価値(円) |
2020 | 2.5 | 1970万ドル | 26億円 |
2021 | 0.2 | 160万ドル | 2億円 |
2022 | 1.0 | 770万ドル | 10億円 |
年間WAR4.4ほどの活躍が求められるレンドンの、3年間の通算のWARが3.7です。
ただし、2020年は短縮シーズンであり、162試合に換算すると2020年のWARは6.8となります。
なぜかレンドンはエンゼルスに入って以来まったく活躍していないような扱いを受けがちですが、2020年だけは年俸以上の活躍を見せており、この年のMVP投票でも10位に入っています。
一方で2021年、2022年は年俸水準とはほど遠い活躍となっています。
レンドンが今後残すべき成績水準
2020年を162試合に調整後の、2020年から2022年までのレンドンの通算WARは8.0(6.8+0.2+1.0)となります。
前述したようにレンドンは7年でWARが30.6ほどの契約なので、残りの4年でWAR22.6、年平均で5.7ほど残せれば年俸に見合う活躍ができたということになります。
ここでレンドンがナショナルズ時代に残したWARを見てみます。
WAR | 打率 | 本 | 打点 | OPS | |
2017 | 5.9 | .301 | 25 | 100 | .937 |
2018 | 6.0 | .308 | 24 | 92 | .909 |
2019 | 6.8 | .319 | 34 | 126 | 1.010 |
今後4年間、毎年ナショナルズ時代のレンドンが復活すれば、エンゼルスは元を取れることになりそうです。
ただし、レンドンは2023年に33歳、契約が終了する2026年には36歳となる選手です。
一般的にMLBの選手のピークは30歳手前と言われており、レンドンが2023年から4年間継続して全盛期のような活躍ができるのかは大いに疑問です。
7年2億4500万ドル(319億円)という巨額の契約は、失敗に終わったと見るべきでしょう。
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