※最新のダフィーの成績はこちらから。
>>【WAR】2022年エンゼルスの選手の個人成績(野手、投手)とチーム打率、チーム防御率など
エンゼルスはカブスからFAとなっていたマット・ダフィーの獲得を発表しました。
ダフィーは2014年にジャイアンツでデビューし、その年にチャンピオンリングを獲得した31歳のベテラン内野手です。(2022年3月時点)
ダフィーは守備に定評がある選手です。打撃もそこそこですが、ややムラがあり、2019年以降はあまり出場機会に恵まれていませんでした。
それでも2021年はカブスで97試合に出場し、総合的な貢献度を示す指標WARも1.6とスタメンでやれる成績を残しています。
サードがメインですが、セカンドやショートでの出場機会もあり、このクラスの選手を1年150万ドル(1.8億円)で獲得できたのは良い補強だったと思います。
打撃。長打力は低いがメジャー平均ぐらいの成績は残せる
試合 | 本塁打 | 打点 | 打率 | 出塁率 | 長打率 | OPS | wRC+ | |
2014 | 34 | 0 | 8 | .267 | .302 | .300 | .602 | 75 |
2015 | 149 | 12 | 77 | .295 | .334 | .428 | .762 | 113 |
2016 | 91 | 5 | 28 | .258 | .310 | .357 | .668 | 82 |
2018 | 132 | 4 | 44 | .294 | .361 | .366 | .727 | 107 |
2019 | 46 | 1 | 12 | .252 | .343 | .327 | .670 | 90 |
2021 | 97 | 5 | 30 | .287 | .357 | .381 | .738 | 102 |
試合 | 本塁打 | 打点 | 打率 | 出塁率 | 長打率 | OPS | wRC+ | |
通算 | 549 | 27 | 199 | .283 | .341 | .380 | .738 | 101 |
キャリアハイは2015年で打率.295、12本、OPS.762を記録し、この年の新人王投票で2位に入りました。
ダフィーは長打力はありませんが、打率はそれなりに残せるタイプです。
メジャー通算で四球率は6.9%、三振率は16.6%とどちらも平均より低いです。
打撃の総合指標であるwRC+はメジャー通算で101なので、ちょうどメジャー平均ぐらいの打撃力ということになります。
年によってややムラがあるのが気になりますが、2021年も平均ぐらいの数字は残しています。
ダフィーは長打力に期待ができないので華はないかもしれませんが、打撃に不安があるというようなタイプではありません。
.@mm_duffy gets clutch!#CubTogether pic.twitter.com/2SHETAFj0V
— Chicago Cubs (@Cubs) May 6, 2021
.@mm_duffy comes through with the two-out pinch-hit and J-Hey beats the tag!#CubTogether pic.twitter.com/ocfkSCMmCj
— Chicago Cubs (@Cubs) May 8, 2021
走力。足は遅い
ダフィーは足が遅いです。
2021年のスプリントスピードは26.4フィート/秒で、メジャー557人の中で398番目です。
エンゼルスの捕手のスタッシと同じぐらいの速さです。
俊足が多いエンゼルスではかなり遅いほうになります。
<参考・エンゼルスのスプリントスピード上位選手>
- アデル 29.9
- トラウト 29.3
- ベラスケス 29.3
- ウェイド 29.1
- マーシュ 29.1
- 大谷 28.8
ただし、2021年は97試合で盗塁を8個決めています(盗塁死1)。
メジャー通算での盗塁成功率も74%なので悪くはないです。(通算40盗塁、14盗塁死)
守備。サードがメインだがセカンド、ショートも守れる
ダフィーは守備が上手い選手です。
メインのサードの守備指標UZRでは高いスコアを残しています。
<サードでのUZR>
イニング | DPR | RngR | ErrR | UZR | |
2015 | 1150.1 | 1.0 | 4.2 | 2.3 | 7.5 |
2016 | 593 | -0.5 | 3.5 | 2.8 | 5.7 |
2018 | 1063 | -0.3 | 4.9 | -1.0 | 3.6 |
2019 | 369 | 0.1 | -2.1 | -3.0 | -5.1 |
2021 | 416 | -0.2 | 1.7 | 1.7 | 3.1 |
※スコアは0が平均で、DPR=ダブルプレーの評価、RngR=守備範囲の評価、ErrR=エラーの評価、UZR=総合評価
ダフィーはほぼサードで出場していますが、2021年はセカンドで21試合出場、また2016年のレイズではショートをメインポジションとして18試合に出場しています。
2022年のエンゼルスはショートが決まっておらず、ダフィーはサード以外での出場の可能性もありそうです。
<サード>
<セカンド>
総合評価。レギュラー候補か
走攻守を含めた選手の総合評価としてWARという指標があります。(Wikipedia)
ダフィーの成績にはややムラがありますが、2015年、2018年はスタメン選手として文句ない数字ですし、出場試合数が少なめの2016年、2021年もレギュラーとしても見れる数字です。
試合数 | WAR | |
2014 | 34 | -0.2 |
2015 | 149 | 3.9 |
2016 | 91 | 1.1 |
2018 | 132 | 2.9 |
2019 | 46 | 0.1 |
2021 | 97 | 1.6 |
エンゼルスのサードにはレンドンがいますが、ダフィーのようなレベルの選手が控えにいるのならば、ワールドシリーズ制覇を目指す強豪チームというような感じがします。
もっとも、レンドンが股関節の故障から完全復活できるのかは不透明ですし、エンゼルスはショートも決まっていません。
補強したウェイドやベラスケスよりもダフィーの方が格上なので、どのポジションになるかはわかりませんが、ダフィーはレギュラー候補なのだと思います。
投手ばかりがやり玉にあげられるエンゼルスですが、私はエンゼルスの控え野手がマイナーレベルだったことが弱い原因だと思っています。
ダフィーを含めて地味ですがメジャーレベルでレギュラーを争える選手を淡々と獲得しており、いい補強になっているのではないかと思います。
>> 2021年エンゼルスのポジション別WAR。補強ポイントはどこ?
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