エンゼルスのアデルは守備が下手。足は速くパワーもある。マイナーでの成績と選手の特徴 | のびたのセミリタイア

※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています。

エンゼルスのアデルは守備が下手。足は速くパワーもある。マイナーでの成績と選手の特徴

ジョー・アデル スポーツ

エンゼルスのジョー・アデル外野手は、2019年のプロスペクトランキング(若手有望ランキング)でメジャー全体の14番目にランクされた、トッププロスペクトでした。

しかしメジャー初昇格となった2020年は、38試合で打率.161、OPS.478、三振率42%というひどい結果に終わってしまいした。

2021年、2022年もメジャーとマイナーを行ったり来たりし、2023年もマイナーからのスタートとなっています。

まだ24歳と若く、これからのエンゼルスを引っ張っていく選手として期待の高いアデルの成績と選手としての特徴について記載します。

※2023年のアデルのマイナーでの成績はこちら
>>【3A、2A】2023年のエンゼルス傘下のマイナーの選手の個人成績(野手、投手)

ジョー・アデル

引用元:ESPN

アデルの経歴。アマチュア、マイナーでの成績

生年月日 1999/4/8
身長 190cm
体重 97kg
外野手 右投右打
ドラフト 2017年
1巡目(全体10位)

高校時代の成績

アデルは高校最終学年で打率.562、25本塁打、61打点、22盗塁を記録し、ケンタッキー州のゲータレード年間最優秀選手賞を受賞しました。

エンゼルスからドラフト1巡目で指名を受け、高校卒業後にプロ入りしました。

アデルはドラフト注目の選手でしたが、一部のスカウトは空振りを懸念し、プロで通用するか疑問視していたようです。

マイナーでの成績

2017

<ルーキーリーグでの成績>

試合 打率 本塁打 打点 盗塁 OPS 出塁率 長打率
31 .288 4 21 5 .894 .351 .542
試合 打率 本塁打 打点 盗塁 OPS 出塁率 長打率
18 .376 1 9 3 .929 .411 .518

2018

<1Aでの成績>

試合 打率 本塁打 打点 盗塁 OPS 出塁率 長打率
25 .326 6 29 4 1.009 .398 .611

<1A+での成績>

試合 打率 本塁打 打点 盗塁 OPS 出塁率 長打率
57 .290 12 42 9 .891 .345 .546

<2Aでの成績>

試合 打率 本塁打 打点 盗塁 OPS 出塁率 長打率
17 .238 2 6 2 .753 .324 .429

2018年はマイナーリーグの若手有望選手が集まるオールスター・フューチャーズゲームに選出されました。

2019

<1A+での成績>

試合 打率 本塁打 打点 盗塁 OPS 出塁率 長打率
6 .280 2 5 0 .893 .333 .560

<2Aでの成績>

試合 打率 本塁打 打点 盗塁 OPS 出塁率 長打率
43 .308 8 23 6 .944 .390 .553

<3Aでの成績>

試合 打率 本塁打 打点 盗塁 OPS 出塁率 長打率
27 .264 0 8 1 .676 .321 .355

2019年は招待選手としてエンゼルスのキャンプに参加しましたが、ケガによりシーズンは1A+の負傷者リストからのスタートとなりました。

それでも2年連続で、オールスター・フューチャーズゲームに選出されました。

シーズン終了後はWBSCプレミア12のアメリカ代表に選ばれ、打率.394、OPS1.126、3本塁打、5打点を記録しました。

2020

<メジャーでの成績>

試合 打率 本塁打 打点 盗塁 OPS 出塁率 長打率
38 .161 3 7 0 .478 .212 .266

2020年はマイナーリーグが全試合中止となりましたが、8月にメジャーデビューしました。

2021

<3Aでの成績>

試合 打率 本塁打 打点 盗塁 OPS 出塁率 長打率
73 .289 23 69 8 .934 .342 .592

<メジャーでの成績>

試合 打率 本塁打 打点 盗塁 OPS 出塁率 長打率
35 .246 4 26 2 .703 .295 .408

メジャー再昇格となった8月2日時点で、3Aウエストのホームランランキングでトップと1本差の2位でした。

メジャー2年目のシーズンは1年目よりは改善されたものの、打撃は期待ほどではありませんでした。

2022

<3Aでの成績>

試合 打率 本塁打 打点 盗塁 OPS 出塁率 長打率
40 .239 13 33 3 .920 .333 .587

<メジャーでの成績>

試合 打率 本塁打 打点 盗塁 OPS 出塁率 長打率
88 .224 8 27 4 .637 .264 .373

2022年は開幕からメジャーのスタメンとしてプレーしていたものの、あまり良い結果は残せず5月にマイナーに降格しました。

その後もメジャーとマイナーを行き来しながら、7月13日にメジャーに再昇格してからはずっとメジャーでプレーしました。

3Aでは7月は9試合に出場し、打率.353、本塁打4、OPS1.274と絶好調で、三振率は20%に改善していましたが、結局メジャーではこれまで通りの成績に終わりました。

2023

※2023年のアデルの成績はこちら
>>【3A、2A】2023年のエンゼルス傘下のマイナーの選手の個人成績(野手、投手)

>>【メジャー】2023年エンゼルスの選手の個人成績(野手、投手)

 

2022年オフにエンゼルスがレンフローを獲得したことにより、アデルの立場は厳しくなりました。

オフ期間に肉体改造に取り組み、オープン戦ではチームトップの4本塁打を記録したものの、打率.229、三振率43.1%といつものアデルだったので、マイナーからのシーズン開幕となりました。

3Aでは開幕から11試合で6試合連続ホームランを含む8本塁打を記録するなど、絶好調でした。

7月4日時点でリーグトップの23本塁打ですが、5月末ごろから調子を落とし、3Aでの6月の成績は打率.229、4本塁打、OPS.803と打高の3Aではやや物足りません。

6月7日、26日とそれぞれ短期間メジャーに昇格しホームランも打ちましたが、出場1試合のみでした。

7月4日にトラウトのケガにより今季3度目の昇格となり、今回は出場機会も多くなりそうです。

<24歳のバースデー弾>

<2023年のメジャー最初の打席でホームラン(打球速度189キロ、飛距離137m)>

アデルの選手としての特徴。守備が下手。三振率が課題

アデルは高い身体能力を持った選手です。

ミート・パワー・走力・送球力・守備力を兼ね備える「5ツールプレイヤー」として期待されてきましたが、守備と三振率がずっと課題とされています。

打撃。パワーはあるが三振も多い

アデルはスイングスピードが速く、長打が期待できる選手です。

2023年の3Aでは本塁打率が11.7と非常に高いです。(11.7打数に1本ホームランを打っているという意味)

打球速度の最速値も毎年のようにメジャー上位にランクされるので、当たれば飛びます。

しかし空振りが多く、2020年にメジャーで42%というあまりにも高すぎる三振率を記録しました。

2022年もメジャーでの三振率は38%と高いままで、なかなか改善が見られません。

また選球眼もそれほど良くなく、ボール球にも手を出しがちなところがあり、メジャーでの四球率は4.7%で平均を大きく下回ります。

 

<2階席へのホームラン>

<逆方向への満塁ホームラン>

 

<3Aで157m弾。スタットキャスト開始以降メジャー含めて最長記録>

走力。メジャートップクラスの俊足

アデルの2022年のスプリント・スピードは29.8ft/秒で、メジャー579人中で14位です。

アデルはメジャーでトップクラスの走力を持ち、足の速さだけでみれば大谷やトラウトよりも速いのですが、盗塁はそこまで多いタイプではありません。

また、走塁も上手いとは言えず、あまり足の速さをいかすことができていません。

 

<フェンス直撃ヒットで2塁からホームに帰れず>

 

<2塁盗塁を試みた際にスライディングせずにアウトになる>

アデルが8回に盗塁を試みた際に(スライディングをしなかったのは)アウトカウントを忘れていたとネビン監督代行は話した。(のちに本人がバットに当たる音が聞こえたので走るのをやめたと訂正)

守備力。下手だがたまに好プレーをみせる

2020年のメジャーでのアデルの守備をUZRという守備指標で確認すると、ライトで-3.5でした。

送球力を示すARMが-1.2、守備範囲を示すRngRが-1.0、エラーを示すErrRが-1.3とどれをとってもひどいです。

1シーズンあたりに換算したUZR/150では-15.9ですが、これは平均的なライトの守備の選手と比較して、守備のせいで1シーズン15.9点多く失点するという意味です。

2020年はホームランアシストを2回も記録するなど、守備の下手さはファンの間でも有名です。

<アデルのホームランアシスト>

 

ただ、前述したように足は速く、高校時代はピッチャーもやっていたので肩もそれなりに強いです。

ポテンシャルはあり、たまにとんでもない好プレーをみせることもあるので、守備は改善する可能性があります。

<ダイビングキャッチ>

 

<ホームランキャッチ>

 

2021年のアデルの守備は外野手として302イニングのプレーでUZRは-0.1と、平均的な守備力にまで改善し、成長をみせてくれました。

印象的なダイビングキャッチもありました。

 

しかし、2022年は開幕戦でエラーは記録されないマズいプレーがいくつかありました。

オープン戦の時から「どこを追いかけてるんだ」というような場面が見られ、打球判断が以前にも増して悪化しています。

2021年に改善したはずの守備が2020年のレベルに戻ってしまったような印象で、珍プレーを連発しています。

ただ2022年後半に入ってからは好プレーも多く、これまでも見られていた素晴らしいダイビングキャッチや肩の強さを発揮しています。

前半戦は大きなマイナスだった守備指標も平均に近い数字に落ち着いてきました。(つまり後半戦だけで見れば平均より上の守備力ということ)

>> 2022年エンゼルスの守備は下手?守備指標UZR、DRS、OAAで確認

 

<アウトにできそうな打球をヒットにし、そのあとファンブルでエラーも記録>

 

<エラーではないがひどい送球>

 

<エラーではないがひどい捕球ミス>

 

<打者がホームまで帰ってくる(記録は二塁打+エラー)>

 

<ホームランキャッチ>

<センターでもホームランキャッチ>

 

<ダイビングキャッチは得意>

 

<肩が強い>

評価(スカウティング・グレード)

最後に、プロスペクトランキングでメジャー全体の14位だった2019年時点での、MLBのスカウティング・グレードによる5ツール評価です。

この時点では守備もそろった5ツールプレイヤーという評価でした。

ミート パワー 走力 送球 守備 総合
55 60 65 60 60 65

スコアは20~80。50が平均で、60が平均以上。

総合が65以上だと、将来的にオールスター級の傑出した選手になりうるとされている。

 

トッププロスペクトとして大きな期待を背負っていたアデル。

ひどい守備や多すぎる三振など荒削りな部分はあっても、長打を打ってファンを魅了してくれる選手だと思っていましたが、その長打もメジャーでは少ないです。

結果が出ない中で、プレーについて日本のテレビ解説者から執拗に非難されるため、日本のエンゼルスファンからは嫌われているようにも感じます。

それでも身体能力は抜群で華があるタイプなので、いつか期待に応えられる選手に成長することを願います。

 

2023年のエンゼルスの外野はトラウト、ウォード、レンフロー、そして成長をみせるモニアックの存在で、アデルは3Aで結果を出しても昇格できない状況でしたが、トラウトの故障で大きなチャンスが巡ってきました。

そろそろメジャーで結果がほしいところです。

 

>> エンゼルスのマーシュの経歴と選手の特徴

>>【WAR】2022年エンゼルスの選手の個人成績(野手、投手)とチーム打率、チーム防御率など

コメント

タイトルとURLをコピーしました