※最新のマッキノンの成績はこちらから。
>> 2022年エンゼルスの選手の個人成績
エンゼルス傘下3Aの一塁手デービッド・マッキノンが、5月23日に週間MVPに選ばれました。(打率.391、4本、8打点)
27歳のマッキノンはこれまでメジャーに上がったことはなく、また、メジャーのキャンプに招待されるような期待の選手でもありませんでした。
エンゼルスのプロスペクトランキング(若手有望ランキング)にも一度も入ったことはありません。
それでも2022年6月17日時点で、打率.327(リーグ6位)、本塁打13(リーグ5位)、OPS1.056(リーグ1位)と3Aで大活躍しており、メジャー昇格の可能性も出てきました。
※6月18日にメジャー初出場となりました。
ちなみにマッキノン自身もシンダーガードに似ていると思っているようです。
David MacKinnon just had his first AB in the majors.
With his long, blonde hair, MacKinnon has been confused with Noah Syndergaard. He rode with him in an elevator today.
“Wow, it’s like looking in a mirror,” MacKinnon quipped. “He’s like a much more ripped, taller version.”
— Jeff Fletcher (@JeffFletcherOCR) June 19, 2022
デービッド・マッキノンはメジャーでの初打席を迎えた。
マッキノンはブロンドの長髪で、ノア・シンダーガードと混同されている。マッキノンは今日エレベーターでシンダーガードと一緒になった。
「わぁ、鏡を見ているようだ 」とマッキノンは口にした。「彼は背の高い筋肉ムキムキバージョンだ」
<マッキノン(左)、シンダーガード(右)>
They’re back!! ⚡ @Angels | #GoHalos | @EricaLWeston pic.twitter.com/X10exdCVpe
— Bally Sports West (@BallySportWest) June 19, 2022
現地実況ではシンダーガードのニックネーム「Thor(ソー)」にちなんで、「ソー・ブラザーズ」と呼ばれています。
マッキノンの経歴。マイナーでの成績
生年月日 | 1994/12/15 |
身長 | 188cm |
体重 | 90kg |
ファースト | 右投右打 |
ドラフト | 2017年 32巡目(全体955位) |
マッキノンは学生時代は野球とサッカーの二刀流で、高校ではゴールキーパーとしてマサチューセッツ州の代表にも選ばれました。
大学では3年時に55試合で打率.392、85安打のハートフォード大学記録を作ったもののドラフトで指名されず、かなり落胆したようです。
それでも、4年時にやや成績を落としながらも、4年間高い打率をキープしてきたことが評価され、2017年ドラフト32巡目でエンゼルスから指名されました。(打率推移.366→.351→.392→.327)
マイナーでの成績
2017
<ルーキーリーグでの成績>
試合 | 打率 | 本 | 打点 | 盗塁 | OPS | 出塁率 | 長打率 |
35 | .392 | 2 | 27 | 1 | 1.036 | .503 | .533 |
2018
<1Aと1A+での成績>
試合 | 打率 | 本 | 打点 | 盗塁 | OPS | 出塁率 | 長打率 |
126 | .279 | 6 | 60 | 0 | .809 | .417 | .392 |
2019
<1A+での成績>
試合 | 打率 | 本 | 打点 | 盗塁 | OPS | 出塁率 | 長打率 |
18 | .140 | 0 | 4 | 0 | .509 | .351 | .158 |
2019年はケガにより、シーズンの大半を欠場。
2020
2020年はコロナにより、マイナーリーグが全試合中止。
2021
<2Aでの成績>
試合 | 打率 | 本 | 打点 | 盗塁 | OPS | 出塁率 | 長打率 |
99 | .285 | 13 | 65 | 2 | .854 | .380 | .474 |
2021年6月月間MVP。
2022
<3Aでの成績(6月16日時点)>
試合 | 打率 | 本 | 打点 | 盗塁 | OPS | 出塁率 | 長打率 |
56 | .327 | 13 | 41 | 2 | 1.056 | .423 | .633 |
2022年5月月間MVP。
マッキノンはケガで長期離脱した2019年をのぞき、どのレベルでもリーグ平均を大きく上回る打撃成績を残しています。
マッキノンの選手としての特徴。長打力があり、左投手に強い
打撃
マッキノンはもともと打率が高いタイプでしたが、2021年ごろからは長打率も高くなっています。
2022年5月21日の試合では142mの特大ホームランを打っており、パワーは十分です。
<142m弾>
Not a cheap one.
The @Angels‘ David MacKinnon crushes a three-run homer — 466 feet! — off the batter’s eye for the @SaltLakeBees. pic.twitter.com/zHAlPEZ113
— Minor League Baseball (@MiLB) May 22, 2022
その一方で、3Aでの三振率は18.8%と低く、コンタクトもしっかりできます。
四球率も3Aで14.2%と高く、指標的には優れています。
マッキノンは長打が魅力でありながらも、単純にブンブン振り回すタイプではなさそうです。
また、右バッターのマッキノンは左投手に強いです。
<2021年>
- 対左 打率.313 OPS.932
- 対右 打率.277 OPS.831
<2022年>
- 対左 打率.338 OPS1.134
- 対右 打率.321 OPS1.018
Bad day to be a baseball with David MacKinnon at the plate 😤 pic.twitter.com/JGhDT9kJ9d
— Salt Lake Bees (@SaltLakeBees) May 7, 2022
David MacKinnon with an RBI double for AAA Salt Lake: pic.twitter.com/LvwCj14LG7
— Angels MiLB (@AngelsMiLB) May 15, 2022
※メジャーではまだ打席数が少ないですが、いい当たりで凡退した打席も含めて、打球速度が100マイルにせまるような打球があまりありません。もしかするとパワータイプではなく、アベレージヒッタータイプかもしれません。→6/26に107マイルの打球を記録。
走塁
マッキノンの盗塁はマイナー通算で5つだけです。
盗塁死も3つだけなので、盗塁を試みるようなタイプではありません。
2022年は三塁打を3本打っていますが、マイナー通算ではその3本とルーキーリーグ時代の2本の合わせて5本だけです。
マッキノンの足はそれほど速くないと思われます。
守備
マイナーではほぼファーストしか守っていません。(セカンド1試合、投手1.1イニング)
2022年は6月18日時点で52試合でエラーはゼロ、2021年もファーストでは86試合でエラーが3、守備率.995と良いです。
守備の評価はエラーが全てというわけではありませんが、マッキノンの守備は下手ではなさそうです。
<マッキノンの守備>
With this play, David MacKinnon (MLB debut) has helped José Suarez finish his fourth scoreless inning.
It’s 1-0 in the 5th. pic.twitter.com/yZlZ5cUtxG
— Jeff Fletcher (@JeffFletcherOCR) June 19, 2022
※6月25日の試合前にはサードで練習しています。レンドン離脱というチーム事情もあり、ネビン監督もサード・マッキノンの可能性がないわけではないと話しています。サードとしては、大学時代の2014年に18試合出場で6エラー、守備率.882という良くない記録が残っています。→6月25日の試合でプロで初めてサードの守備につきました。
David MacKinnon is getting some work at 3B. The #Angels like his bat, and obviously they need bats, so they’re trying to be creative. pic.twitter.com/gaOxgm45NE
— Jeff Fletcher (@JeffFletcherOCR) June 25, 2022
MacKinnon made a play.
The Angels trail 5-3, bottom 7. pic.twitter.com/WnkiFrQW63
— Jeff Fletcher (@JeffFletcherOCR) June 26, 2022
まとめ
マッキノンはプロスペクトではありませんが、マイナーでの成績を見るとメジャーで試してみたくなります。
エンゼルスのファーストのウォルシュは左投手を苦手としています。
<2022年のウォルシュ>
- 対左 打率.220 OPS.614
- 対右 打率.265 OPS.805
左投手が得意なマッキノンを投手の左右に応じて起用するのもアリだと思います。
現実的にはファーストしか守れない控え選手がメジャーに昇格するのは難しいかもしれませんが、マッキノンは特に5月は、打率.344、本塁打7、OPS1.092で月間MVPにも選ばれ絶好調です。
この調子でメジャーでの活躍を期待したいです。
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