8月16日にパイレーツに入団した筒香は入団から1週間で、
- 18打数6安打
- ホームラン3本
- 二塁打2本
と大活躍しています。
筒香は速球が苦手と言われていました。
この大活躍の中で、弱点の速球に対してはどういう結果だったのか、動画も含めながら確認してみます。
筒香はメジャー入団以降、95マイル以上の速球が弱点だった
筒香が2020年にメジャーに入団してから2021年6月までの、95マイル(約153キロ)以上の投球に対する成績は以下のようになっていました。
<2021年6月までの95マイル以上の投球に対する成績>
投球数 | 打席 | 安打 | 単打 | 二塁打 | 三塁打 | 本塁打 | 打率 | 三振 | 三振率 |
238 | 47 | 5 | 3 | 1 | 0 | 1 | .128 | 18 | 38% |
特にフォーシーム(ストレート)に限定するとかなり悲惨な状況で、相手ピッチャーは筒香に対して速球を中心に組み立てていました。(筒香への速球比率63%)
<2021年6月までの95マイル以上の4シームに対する成績>
投球数 | 打席 | 安打 | 単打 | 二塁打 | 三塁打 | 本塁打 | 打率 | 三振 | 三振率 |
184 | 36 | 2 | 1 | 1 | 0 | 0 | .067 | 16 | 44% |
パイレーツ入団後は95マイル以上の速球に対応
しかし、パイレーツに入団してからの1週間の成績では、筒香は95マイル以上のボールに強くなっています。
<パイレーツ入団から8/24までの95マイル以上の投球に対する成績>
投球数 | 打席 | 安打 | 単打 | 二塁打 | 三塁打 | 本塁打 | 打率 | 三振 | 三振率 |
11 | 5 | 3 | 1 | 1 | 0 | 1 | .600 | 1 | 20% |
<パイレーツ入団から8/24までの95マイル以上の4シームに対する成績>
投球数 | 打席 | 安打 | 単打 | 二塁打 | 三塁打 | 本塁打 | 打率 | 三振 | 三振率 |
7 | 3 | 2 | 1 | 0 | 0 | 1 | .667 | 0 | 0% |
打席数はまだまだ少ないですが、ここまで95マイル以上の投球に対して放った3安打は、どれも内容のいいものでした。
8月16日。95.8マイル(154キロ)のシンカーを二塁打
1点を追う9回1アウトに代打で登場。
外角高めのシンカーをレフト線にはじき返す二塁打。
打球速度は162キロ。
8月21日。97.7マイル(157キロ)の4シームをヒット
この回(7回)に逆転して1点差リードとなり、前の打者が敬遠されて2アウト1塁2塁で迎えた打席。
真ん中低めのストレートを左中間へ運ぶタイムリーヒット。
1塁ランナーがホームでアウトになったため、記録はシングルヒット。実質ツーベース。
打球速度は162キロ。
8月23日。95.7マイル(154キロ)の4シームをホームラン
3点を追う7回ノーアウトで代打で登場。
内角高めをライトスタンドへホームラン。
このあとチームは同点に追いつき、逆転勝利につながる。
打球速度は168キロ。
どれも大事な場面で打っています。
インハイを引っ張り、アウトコース高めを流し、真ん中低めをセンター方向へ運んでいます。
筒香の持ち味でもある広角への打ち分けがしっかりできており、ほぼ完璧な内容でとても速球が苦手な打者の打席とは思えません。
8月22日の4打席4三振という結果には不安が残るものの、苦手の速球を克服したように見える筒香の、さらなる活躍が楽しみです。
※10月5日追記。その後もタイムリーヒットを打つなど速球に対応していましたが、シーズン終盤は三振が少し増えました。
<パイレーツ入団からシーズン終了までの95マイル以上の投球に対する成績>
投球数 | 打席 | 安打 | 単打 | 二塁打 | 三塁打 | 本塁打 | 打率 | 三振 | 三振率 |
95 | 26 | 7 | 5 | 1 | 0 | 1 | .292 | 8 | 31% |
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