エンゼルスのサム・バックマンの経歴と選手の特徴 | のびたのセミリタイア

※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています。

エンゼルスのサム・バックマンの経歴と選手の特徴

サム・バックマン スポーツ

2023年5月26日、エンゼルスのサム・バックマン(23歳)がメジャー初昇格しました。

バックマンは2021年のドラフト1巡目(全体9位)の選手で、2023年の開幕時点で、エンゼルスのプロスペクトランキング(若手有望ランキング)で5位にランクされている選手です。

最近のエンゼルスの若手らしく、3Aを経由せずに2Aから一気の昇格となりました。

マイナーではずっと先発をしていましたが、メジャーではリリーフの役割を担う予定です。

バックマンの経歴と選手の特徴を紹介します。

バックマンの経歴。大学、マイナーでの成績

生年月日 1999/9/30
身長 185cm
体重 106kg
投手 右投右打
ドラフト 2021年
1巡目(全体9位)

大学時代の成績

<大学通算(3シーズン)>

試合 被安打 奪三振 与四球
31 12 7 159 118 74 62
防御率 WHIP K/BB 与四球率 奪三振率
3.06 1.13 3.21 3.5 11.3

マイアミ大学で1年目から先発ローテーション投手となったバックマンは、大学3年目の2021年から成績が大きく向上しました。

大学2年目までは91~94マイル(146~151キロ)だった球速が、最速102マイル(164キロ)に達するまでになり、同時にコントロールも改善された結果、大学3年目は防御率1.81、WHIP0.77、奪三振率14.0、与四球率2.6と素晴らしい数字を残しました。

2021年のドラフトで最高の投手の1人と評価されていたバックマンは、マイアミ大学の選手としては初めてのドラフト1巡目指名(全体9位)を受け、エンゼルスと385万ドル(約5億円)で契約しました。

メジャー、マイナーでの成績

2021年

<1A+での成績>

試合 被安打 奪三振 与四球
5 0 2 14.1 13 15 4
防御率 WHIP K/BB 与四球率 奪三振率
3.77 1.19 3.75 2.5 9.4

2022年

<2Aでの成績>

試合 被安打 奪三振 与四球
12 1 1 43.2 41 30 25
防御率 WHIP K/BB 与四球率 奪三振率
3.92 1.51 1.20 5.2 6.2

2023年

<2Aでの成績(メジャー昇格時点)>

試合 被安打 奪三振 与四球
6 3 2 26.1 15 29 6.8
防御率 WHIP K/BB 与四球率 奪三振率
5.81 1.33 1.45 6.8 9.9

メジャーでの成績はこちら。

>>【メジャー】2023年エンゼルスの選手の個人成績(野手、投手)

 

2021年にバックマンは1A+からプロキャリアをスタートさせ、5試合に先発して結果を残した後、2Aに昇格予定でしたが、コロナでシーズンが早期打ち切りとなり、2Aデビューは翌年に持ち越されました。

2022年は2Aからのスタートでしたが、背中の痙攣を繰り返すなどして3度も負傷者リスト入りしました。

登板が少なかっただけでなく、成績的にも物足りず、自慢の速球は93マイル(150キロ)ほどに落ち、奪三振率も6.2とかなり低くなりました。

また、与四球率が5.2とコントロールにも苦しみ、大学で覚醒する前のバックマンに戻ったような状態になってしまいました。

2021年の入団後のエンゼルスのプロスペクトランキングで、バックマンは当時メジャーデビューしたてのデトマーズに次いで2位で、メジャー全体でも100位内に入っていましたが、2022年はエンゼルスで6位と期待度が下がりました。

 

2023年は健康を取り戻し、球速も春先から100マイル(161キロ)を記録するなど以前の状態に近づいているようです。

メジャー昇格時点で与四球率が6.8と非常に悪いですが、2Aで試験的に導入されている新ボールの影響でコントロールがおかしくなっている選手が多いので(チームの与四球率が5.1)、数字通りにとらえるべきではないかもしれません。(バックマン自身はボールの影響ではないと感じているとのこと)

バックマンの選手としての特徴

バックマンはショートアームからスリークォーターで投げます。

一番評価が高い球種は、大学時代に最速102マイル(164キロ)を記録したストレートです。

一時は球速が大きく落ち込んでいましたが、2023年の2Aでは平均95~97マイル(153~156キロ)で投げることができています。

85~89マイル(137~143キロ)のスライダーは空振りを取れる球種で、以前よりキレを欠いているとも言われていますが、それでもプラスの球種です。

87~90マイル(140キロ~145キロ)の大きく沈むチェンジアップは、ゴロを打たせることができますが、一貫性がないとも言われており、それほど多く投げないようです。

どの球種も良いものを持っていますが、コマンド(狙ったところに投げる能力)はまだ改善が必要です。

 

バックマンは大学時代は疲労をためやすく、ローテーションをスキップすることもありました。

イニングが進むにつれて、球速が落ち、コントロールが乱れることもあります。

また、先発としては大きいほうではないので、リリーフ向きとも考えられますが、エンゼルスのマイナーではずっと先発をしていました。

まとめ

<2023年開幕時点でのMLBのスカウティング・グレードによる評価>

速球 スライダー チェンジアップ コントロール 総合
65 60 55 50 50

(スコアは20~80。50が平均で、60が平均以上。総合が65以上だと、将来的にオールスター級の傑出した選手になりうるとされている。)

 

バックマンは2021年のドラフト1巡目で、速球が武器の期待の若手です。

ちょうどエンゼルスの投手陣が崩壊し、ドラフトで20人全員を投手で指名するという前代未聞の行為をしたときの1巡目の選手なだけに、入団したてのころは非常に期待されていました。

しかし、2022年に繰り返された故障や球速の落ちこみにより期待度を下げており、また、2023年のマイナーでの成績も良いものとは言えなかったため、意外なタイミングでのメジャー初昇格となりました。

しかもリリーフになる予定とのことで、いろいろと「?」マークがつきます。

それでもバックマンの球速は大学時代に近いものに戻っており、組織内でも再評価されています。

ロングリリーフで結果を残して先発ローテーションへ、という可能性もあるかもしれません。

2023年のバックマンは身体の健康を取り戻しただけでなく、SNSアカウントを削除して精神面の健康も保っており、メジャーで本来の自分の投球ができることを期待したいです。

>> エンゼルスのベン・ジョイスの経歴と選手の特徴

コメント

タイトルとURLをコピーしました