「イチローは四球を選ばないから出塁率が低い」は本当なのか?

スポーツ

メジャーリーグの歴代リードオフバッターTOP10で、イチローが3位に選ばれたというニュースがありました。

イチローが「海外メディアが選ぶMLB歴代リードオフマン」BEST10の3位に選出!「他を凌駕する存在」「パワーもあった」

このニュースは多くの人にとって違和感がないと思いますが、ヤフーニュースのコメントには否定的なものもありました。

イチローの出塁率へのコメント

bad評価が多いがこのコメントが上から2番目に表示されている(2022年5月22日時点)

イチローは安打数増やす為に四球が極めて少なく出塁率ははっきり言って並。

 

今回はネット上でたまに見かける「イチローは出塁率が高くない」という主張は本当に正しいのか、調べてみました。

イチローの四球率の推移。四球が少ないのは本当

イチローが規定打席数に到達した2001年から2013年までの13年間で、イチローの四球率がリーグ平均を超えたのは、たったの1回だけです。(2002年)

イチローの
四球率
リーグ
平均
20014.1%8.3%
20029.3%8.4%
20035.0%8.2%
20046.4%8.5%
20056.5%7.8%
20066.5%8.3%
20076.7%8.5%
20086.8%8.6%
20094.7%8.8%
20106.1%8.5%
20115.4%8.1%
20123.3%8.0%
20134.7%8.1%

しかもこの期間のイチローは、2002年、2004年、2009年とリーグトップの敬遠数を3回記録するなど敬遠の多いバッターでした。

敬遠を除く四球率は極めて低いと言って間違いないです。

イチローの打率、出塁率の推移とランキング

続いてイチローが規定打席数に到達した2001年から2013年までの打率と出塁率およびリーグ内の順位を見てみます。

打率出塁率打率
リーグ順位
出塁率
リーグ順位
2001.350.381114
2002.321.388410
2003.312.352730
2004.372.41412
2005.303.3501130
2006.322.370626
2007.351.39629
2008.310.361726
2009.352.386213
2010.315.359718
2011.272.3103461
2012.283.3072762
2013.262.2974668
打率出塁率打率
リーグ順位
出塁率
リーグ順位

打率3割を維持していた2001年から2010年までの10年間で9回も打率がリーグTOP10に入っています。(2005年は11位)

一方、打率3割を維持していた2001年から2010年までの10年間で、出塁率はリーグTOP10に入ったのが3回だけです。(2002年、2004年、2007年)

私なんかは「3回も入ってるじゃないか」と思ってしまいますが、たしかに打率と比べるとイチローの出塁率は物足りないように感じます。

 

しかし、だからといってイチローの出塁率は「並」などではなく、まして「低い」わけでは全くありません。

打率3割を維持していた2001年から2010年までの10年間、イチローの出塁率は一度もリーグ平均並みになったことなどありません。

イチローの出塁率とリーグ平均が一番接近したのは2003年で、それでも.019の差がありました。(イチロー.352、リーグ平均.333)

イチローの出塁率とリーグ平均

 

また、2001年から2010年の10年間のイチローの出塁率のリーグ順位の平均は17.8位です。

出塁率だとなじみが薄くわかりにくいかもしれないので、この期間のリーグ17位の打率を見てみます。

リーグ
打率17位
2001.304
2002.300
2003.300
2004.301
2005.297
2006.308
2007.301
2008.300
2009.303
2010.288

リーグ17位の打率は平均すると.300になります。

つまり、イチローの出塁率が「並」とか「低い」と言うのは、打率3割の選手に対して「このバッターは打率が低い」と言っているようなものです。

一般的な感覚からするとおかしいですよね。

まとめ

  • イチローの四球が極めて少ないのは本当
  • イチローの出塁率が「並」とか「低い」はウソ

たしかに四球率が5%の選手がいれば「もっと球を選べ」と言いたくなります。

しかし、イチローは四球が少なくてもその分ヒットを打っているので、出塁率には全く問題ありません。

もし、イチローの出塁率が低いと言いたい場合は必ず「打率のわりに」という言葉をつけるべきでしょう。

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