エンゼルスのブレンドン・デービスの経歴と選手の特徴。2021年にマイナーでブレーク | のびたのセミリタイア

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エンゼルスのブレンドン・デービスの経歴と選手の特徴。2021年にマイナーでブレーク

ブレンドン・デービス スポーツ

※デービスは2022年5月20日に戦力外となり、タイガースが獲得しました。デービスの2022年の成績は、3Aの36試合で本塁打6、打率.243、OPS.796でした。以下、2021年12月に作成した記事です。

2021年11月にエンゼルスはブレンドン・デービス(2021年12月時点で24歳)とメジャー契約を結びました。

もともとデービスはエンゼルス傘下3Aソルトレイクの選手で、2021年シーズン終了後にマイナーFAとなる予定でした。

エンゼルスはデービスとメジャー契約を結ぶことでこれを防ぐ形となり、デービスに期待していることがわかります。

デービスはプロスペクトランキング(若手有望ランキング)では、2016年ドジャースで23位、2017年ドジャースで29位、2018年レンジャーズで29位とそれなりに期待された選手でしたが、マイナーでの成績は長い間パッとしませんでした。

しかし、2021年に突然ブレークします。

デービスの経歴とプレーの特徴を、プロスペクト時代のスカウティング・レポートを参考にしながら紹介します。

デービスの経歴。マイナーでの成績

生年月日 1997/7/28
身長 193cm
体重 83kg
サード/ショート 右投右打
ドラフト 2015年
5巡目(全体162位)

 

デービスはメジャーリーガーを10人以上輩出している名門レイクウッド高校の出身です。

高校最終年は事故のため棒に振ったものの、ドラフト5巡目でドジャースから指名を受けました。

契約金は5巡目ながら91万ドル(1億円)と、2巡目の選手と同じぐらいの金額でした。

 

<高校時代のデービス>

マイナーでの成績

2015年

<ルーキーリーグでの成績>

試合 打率 本塁打 打点 盗塁 出塁率 長打率 OPS
30 .254 1 17 2 .289 .325 .614

2016年

<1Aでの成績>

試合 打率 本塁打 打点 盗塁 出塁率 長打率 OPS
109 .241 5 49 8 .295 .334 .629

2017年

<1Aと1A+での成績>

試合 打率 本塁打 打点 盗塁 出塁率 長打率 OPS
119 .230 11 49 3 .341 .379 .720

※1A:111試合、1A+:8試合

2017年7月のトレード期限に、デービスはドジャースからレンジャーズへトレードされます。

なお、このトレードはレンジャーズのダルビッシュと、デービスを含むドジャースのプロスペクト3人のトレードでした。

2018年

<1A+での成績>

試合 打率 本塁打 打点 盗塁 出塁率 長打率 OPS
117 .254 6 40 6 .334 .365 .699

2019年

<2Aでの成績>

試合 打率 本塁打 打点 盗塁 出塁率 長打率 OPS
109 .202 3 35 0 .298 .272 .569

2020年

2020年はマイナーリーグが全試合中止となりました。

2020年のシーズンオフにマイナーのルール5ドラフトにより、エンゼルス傘下の3Aソルトレイクがデービスを獲得しました。(ルール5ドラフト

2021年

<2021マイナー通算>

試合 打率 本塁打 打点 盗塁 出塁率 長打率 OPS
124 .290 30 83 16 .361 .561 .922

<2021・1A+>

試合 打率 本塁打 打点 盗塁 出塁率 長打率 OPS
63 .280 14 40 9 .337 .535 .872

<2021・2A>

試合 打率 本塁打 打点 盗塁 出塁率 長打率 OPS
30 .268 8 18 4 .366 .536 .902

<2021・3A>

試合 打率 本塁打 打点 盗塁 出塁率 長打率 OPS
31 .333 8 25 3 .409 .641 1.050

 

2019年までのデービスは決して優れた成績ではなかったものの、着実に上のレベルへステップアップしてきていました。

一見すると2021年に急に打撃成績が良くなったように見えますが、シーズンが中止となった2020年も含めて、地道に成長してきた結果が現れたのかもしれません。

デービスの選手としての特徴

打撃

デービスは193cm83kgと長身でやせ型の体型です。

高校時代はさらにやせていたようですが、それでも平均的なスイングスピードとパワーを持っており、体ができてくれば大きな成長が見込まれるとされていました。

ただ、スカウティング・レポートでは2016年から2018年まで毎年「筋肉がつけば」と評されており、体づくりに苦戦していたようです。

2021年に本塁打、長打率が大きく向上しましたが、ようやく体ができてきたのかもしれません。

 

また、スカウティング・レポートでは過度なアグレッシブさが問題視されていました。

1年目の四球率は5.0%と低く、1打席あたりの被投球数は驚異の1.77球と、デービスは「待てない」選手でした。

それでも2021年は四球率は8.6%、1打席あたりの投球数は3.91球とかなり改善されてきています。

 

デービスの打撃成績は2021年だけが極端に優れているので、この成績が続くか疑問に思うかもしれませんが、「体ができてきたこと」、「球を待てるようになったこと」が飛躍のきっかけなのだとしたら、今後も打撃は期待できそうです。

 

<3Aでの打撃動画>

しっかりしたスイングで逆方向にも長打を打っています。少し振り回し気味なところもありますが、コンタクトできれば楽しみな打撃です。

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走力

デービスはやせ型でショートを守ることが多かった選手ですが、その言葉のイメージとは裏腹に足は遅いとされています。

2015年から2019年までの5年間で、19盗塁15盗塁死と、盗塁での貢献は期待できそうにありませんでした。

しかし、2021年はシーズン通算で16盗塁4盗塁死(盗塁成功率80%)と突然盗塁ができるようになりました。

デービスは若いと言っても2021年時点で24歳の選手なので、走力が急に大きく向上したとは思えませんが、盗塁のコツをつかんだのかもしれません。

守備

<マイナーでの出場イニング数>

セカンド ショート サード レフト ライト
2015 181
2016 686 155
2017 302 356 336
2018 142 303 509
2019 61 36 580 205
2021 143 323 447 120

デービスはショートでプロデビューをしています。

しかし、前述したように足が遅いので守備範囲が狭く、また大型選手ということもあって俊敏さに欠けているため、スカウティング・レポートではショートはやめたほうがいいと毎年書かれていました。

 

また、高校時代にはピッチャーもしていたことから肩が強く、送球力は評価される一方で、エラーが非常に多いです。

2016年にはショートで出場した80試合で20個ものエラーを記録しています。

<2015~2021マイナー通算>

イニング エラー 守備率
セカンド 587 10 .966
サード 1483 27 .938
レフト 701 4 .972
ライト 205 2 .953
ショート 1910 51 .942

(※参考。2021年にショートで非常にエラーが多かったイグレシアスの守備率.958)

 

守備が上手いかどうかはエラーの有無だけで決まるものではありませんが、レンジャーズ傘下時代の2019年に外野に回されていることからも、守備はあきらめられているように感じます。

スカウティング・レポートではサードが向いているとされており、エンゼルスでもサードを中心に出場していますが、デービスの守備にはあまり期待しないほうが良さそうです。

 

<ショート・デービス>

※守備の動画ではありません。

x.com

総合評価

古いですが2018年のスカウティング・レポートの評価です。

ミート パワー 走力 送球 守備 総合
45 45 45 55 50 45

スコアは20~80。50が平均で、60が平均以上。

総合が65以上だと、将来的にオールスター級の傑出した選手になりうるとされている。(例。2018年プロスペクト1位の大谷の場合:ミート50、パワー70、走力65、送球80、守備50、総合60)

 

デービスは打撃に期待したい選手です。

2021年に評価し直すとしたら、ミート・パワーともにもう少し良いスコアになるでしょう。

メジャー契約を勝ち取ったとは言え、まだ3Aでも31試合しか出場していない選手なので、2022年シーズンも3Aからのスタートとなると思います。

打撃が確変ではないことを証明しつつ、守備もある程度改善させることができれば、メジャーデビューも見えてきます。

>> 2021年オフのエンゼルスのFA、トレード、戦力外まとめ

>> 2021年エンゼルスのマイナーで頭角を現した選手5人【プロスペクト】

コメント

  1. うぇ より:

    最近このブログを知り、いつも楽しく拝見しております。
    質問なのですが、自分はHOUが好きで、プラス日本人選手の試合も見たいのですがおすすめのサービス等あれば教えて頂きたいです…!!

    • 管理人 より:

      実はまだ各社の2022年シーズンの放送予定や料金がはっきりしていません。
      しかし、現在アストロズには日本人選手が所属していないので、アストロズの試合を見るにはMLB公式が運営するMLB.tvを契約するしかないと思います。

      2021年のMLB.tvの料金は、
      ①アストロズの全試合を見るプラン:109.99ドル(16,650円)
      ②全チームの全試合を見るプラン:129.99ドル(19,500円)
      でした。

      また2021年の日本人選手の試合は、SPOZONEでおそらく全試合放送、ABEMAでもほとんどの試合が放送されていました。映像はMLB.tvと同じものですが、一部の試合は日本語の実況でした。
      料金は、
      SPOZONE:月1,650円(年契約9,900円)
      ABEMA:無料または月960円
      ABEMAは日本時間深夜から早朝の試合が有料で、日中の試合は無料で放送されていました。(有料試合も夜に無料枠で再放送されていました)

      今年も2021年のような放送ならば、「MLB.tvのアストロズの試合プラン」と「ABEMAの無料プラン」でいいのではないかと思います。
      ただ、おそらくメジャー好きの方だと思いますので「MLB.tvの全チームプラン」でもいい気がします。料金にそれほど大きな差はないので。

      MLB.tvは英語サイトで、実況も英語になります。毎日ランダムで1試合が無料なので、どのような中継になっているか確認してから有料プランに登録したほうがといいと思います。
      MLB.tvの無料試合を見る方法はこちらの記事で紹介しています。
      ただし、2月6日現在はオフシーズンのためサイトが紹介記事のようにはなっていません。シーズンが開幕するころに再度確認していただければと思います。

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