2022年開幕から打撃不振の大谷翔平の良い点と悪い点

2022年開幕時の大谷の打撃不振スポーツ

2022年の開幕から1週間が経過しました。

ここまでの6試合で大谷翔平の打撃成績は、25打数4安打、打率.160、本塁打0、OPS.360、三振率32%、 四球率0%です。

擁護のしようがない悪い成績ですが、打席内容はそこまで悪くもないと感じました。

ここまでの大谷のバッティングの良い点と悪い点をスタットキャストのデータから見ていきたいと思います。

 

最初に断っておきますが、たった25打席でデータどうこう言うのは本来間違った分析の仕方だと思います。

また、大谷が1週間ぐらい当たりが出ないのも珍しいことではありません。

記録的なシーズンとなった2021年も1試合目~5試合目、2試合目~6試合目と5試合ごとの打率をグラフにすると以下のようになっています。

<2021年の大谷の5試合ごとの打率の推移>

2021年5試合ごとの打率の推移

5試合で打率が1割ぐらいに落ち込むことが年に何回もあることがわかります。

>> 2021年の大谷翔平の打者成績の推移

大谷の打席の良い点

良い点は3つあります。

バットの芯に当たれば飛ぶ

4月10日の試合では打球速度が自己最速となる119.1マイル(191.7キロ)を記録しました。

打球角度が17度とやや低かったため、ホームランとはなりませんでしたが、しっかりとボールをとらえることができれば強い打球で2021年のようにホームランを量産できると思います。

<打球速度119.1マイルの二塁打>

打球速度119マイルの動画

ゴロが多くない

2021年に大谷の長打が増えた要因は、ゴロが減りフライが増えたことです。

いくら強い打球であってもゴロだとアウトになる確率が増えます。

2022年のゴロ率は35.3%で、2021年よりもやや低いです。

<4月13日時点の大谷の打球分類>

ゴロフライライナーポップアップ
202139.7%34.6%20.9%4.9%
202235.3%23.5%23.5%17.6%
通算44.5%26.4%25.3%3.8%
MLB平均45.0%22.7%25.2%7.1%

2022年はゴロだけでなくフライも減ってしまっていますが、その代わりにポップアップ(内野フライ)が増えています。

ポップアップはほぼアウトになる打球なので増えてほしくないように感じますが、ポップアップ率は通常はフライ率と相関があり、そしてフライが増えるとホームランも増えやすいと言われています。

ポップアップ率が2割弱もあるのは普通ではないので、今後はポップアップ率の代わりにフライ率が上がってきて、ホームランも出てくるのではないかと思います。

ボール球を見極め、ストライクゾーンの球を積極的に振っている

開幕から25打席で四球がゼロの大谷ですが、ボール球に手を出しているわけではありません。

チェイス率(ボール球に手を出した割合)は22%で、2021年よりもボール球をしっかりと見極めています。

<4月13日時点>

チェイス率ゾーン
スイング率
空振り率
202127.2%69.9%35.0%
202222.2%75.0%30.9%
通算27.8%68.8%31.6%
MLB平均28.3%66.8%24.6%

一方でストライクゾーンのスイング率は75%と2021年よりも高く、ボール球には手を出さず、ストライクゾーンは積極的に振りに行っていることがわかります。

打者として警戒されるとボール球が増えてきますが、「打ちたい」気持ちからボール球に手を出すようになると調子が一気に崩れていきます。

今のところ大谷にはそういう傾向はなく、この打席アプローチを続けていれば問題ないと思います。

ちなみにテレビを見ていると大谷が三振ばかりしているように見えますが、大谷の三振が多いのはいつものことであり、空振り率も例年通りなのでそこは気にする必要はありません。

大谷の打席の悪い点

悪い点も3つあります。

ハードヒット率が低い

良い点のところで当たれば飛ぶという話をしたのですが、そもそも当たっていないです。

ここまでの大谷の打球速度95マイル(153キロ)以上のハードヒット率(強打率)は、35%でメジャー平均と変わらない程度となっています。

<4月13日時点>

ハードヒット率
202153.6%
202235.3%
通算49.5%
MLB平均35.5%

大谷はメジャー1年目からハードヒット率が50%を超えており、もともとのパワーに角度がついたことで2021年はホームランを量産しました。

大谷の通算のホームラン93本のうち、打球速度が100マイル(160キロ)以下のものはたった3本しかありませんが、2022年はここまで17本の打球のうち100マイルを超えた打球は3つだけです(119マイル、104マイル、101マイル)。

タイミングばっちりで振り切った打球でも、微妙に芯を外していて打球が伸びないというシーンがいくつかありました。

<打球速度98.3マイルのライトフライ>打球速度98.3マイルの動画

<打球速度98.6マイルのセンターフライ>

打球速度98.6マイルの動画

甘い球を打てない

今年の大谷は後ろにトラウトが控えているということもあって、積極的にストライクゾーンで勝負をされています。

そして、甘いボール(ミートボール)もそれなりに来ており、大谷も甘い球を振ってはいるものの上手くとらえることができていません。

<4月13日時点>

ゾーン率ミートボール率
202143.5%6.5%
202257.1%9.5%
通算46.1%6.7%
MLB平均48.5%7.2%

 

<ミートボール(甘い球)全10球の結果>

結果球種球速(キロ)
1空振りカーブ126.0
2ショートフライカーブ124.7
3ファウルストレート151.0
4ファウルストレート148.4
5セカンドゴロストレート153.5
6ファウルスライダー136.2
7ファウルストレート149.8
8ファウルストレート146.9
9見逃しカーブ135.8
10見逃しカーブ134.1

せっかくの甘い球をファウルにしてしまい、その後の難しい球で打ち取られるシーンがいくつかありました。

相手が良いピッチャーであれば甘い球は1打席に1球あるかどうかで、たとえしょぼいピッチャーであったとしても、1打席に3球も4球も甘い球を投げてくることはめったにありません。

2021年も46本のホームランのうち約40%の18本はミートボール(甘い球)であり、甘い球を確実に打てるかどうかが打撃成績向上のカギになってくると思います。

<4月9日第2打席・三振>

4月9日第2打席

結果球種球速(キロ)
1球目ファウルストレート152.6
2球目ボールカーブ123.3
3球目ファウルスライダー136.2
4球目見逃し三振スライダー136.3

4球目で見逃し三振になるのは仕方がないことなので、その前の甘い3球目をしっかり仕留めたい。

 

<4月11日第1打席・センター前ヒット>

4月11日第1打席

結果球種球速(キロ)
1球目ボールストレート144.7
2球目見逃しストレート146.1
3球目ボールスライダー124.4
4球目見逃しチェンジアップ134.2
5球目ファウルストレート148.1
6球目ボールスライダー124.1
7球目ファウルストレート146.9
8球目ヒットストレート145.5

ヒットになった打席ですが、難しい8球目ではなく、その前のやや甘い5球目や真ん中の7球目をものにしたい。

速球が打てない

2021年前半戦の大谷は速球にとにかく強い打者でしたが、後半戦になると特に速い95マイル以上の速球が全く打てなくなりました。

<2021年後半戦の95マイル以上の投球に対する打撃成績>

投球数打席安打本塁打打率三振三振率
1574130.0882561%

>> 2021年後半戦の大谷翔平の打撃不振の原因を考える【スランプ】

 

2021年前半戦は大谷があまりにも速球に強いので、後半戦から変化球主体で攻められることが多くなり、中継でもメジャーで一番速球が投げられない打者として紹介されていました。

そういうこともあって2021年後半戦は変化球待ちに切り替えた結果、ストレートが打てなくなったという可能性はありました。

しかし、2022年は速球中心の攻めに変わっています。

<4月13日時点の速球比率>

  • 2021年 49.8%
  • 2022年 61.9%

ミートボール(甘い球)全10球のうち5球はストレートであり、球速も150キロ前後で大谷からすると打ちごろの球のはずですが、結果はファウルばかりでした。

最初に書いたように2022年シーズンは始まったばかりでデータ分析ができるほどのデータがないのですが、この速球に弱くなったという点は2021年後半戦から続いていることなので不安があります。

まとめ

2022年開幕から結果が出ていない大谷ですが、ボール球は我慢してストライクゾーンのボールをしっかり振りにいっています。

しかし、甘く入った球でも打ち損じることが多く、とらえた打球が少ないです。

また、得意だったはずの速球2021年後半から継続してが打てなくなっているのが心配です。

 

ただ、今年はオープン戦が短く開幕までの準備が難しい状況で、シーズンも始まったばかりなので、まだまだこれからだと思います。

>> 2022年の大谷翔平の打者成績

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