こちらの記事(カートスズキは守備が下手。足が遅くて打撃も悪い。現地ファン「大谷と組ませるな」)では、カートスズキはスタッシと比べて、走攻守すべてで劣っているというデータを紹介しました。
私も大谷にはスタッシとバッテリーを組んでほしいと思っていますが、実際には大谷はカートスズキと組むことが多いです。
もしかしたら大谷はカートスズキのほうが相性が良いというデータがあるのかと気になったので、大谷の捕手別の投手成績を調べてみました。
※データは9月27日時点です。
大谷の捕手別の投手成績
大谷の投球スタイルはシーズン序盤とその後で大きく違うため、前後半にわけて成績を調べました。
<年間>
試合 | 勝 | 敗 | 回 | 被安打 | 奪三振 | 四球 | 防御率 | |
スズキ | 16 | 5 | 2 | 83 2/3 | 63 | 107 | 34 | 3.55 |
スタッシ | 7 | 4 | 0 | 46 2/3 | 35 | 49 | 10 | 2.51 |
QS | QS率 | WHIP | K/BB | 奪三振率 | ストライク率 | |
スズキ | 9 | 56% | 1.16 | 3.15 | 11.51 | 61% |
スタッシ | 5 | 71% | 0.96 | 4.90 | 9.45 | 69% |
<前半戦>
試合 | 勝 | 敗 | 回 | 被安打 | 奪三振 | 四球 | 防御率 | |
スズキ | 11 | 3 | 1 | 55 1/3 | 39 | 76 | 30 | 3.74 |
スタッシ | 2 | 1 | 0 | 11 2/3 | 7 | 11 | 5 | 2.31 |
QS | QS率 | WHIP | K/BB | 奪三振率 | ストライク率 | |
スズキ | 5 | 45% | 1.25 | 2.53 | 12.36 | 60% |
スタッシ | 1 | 50% | 1.03 | 2.20 | 8.49 | 65% |
<後半戦>
試合 | 勝 | 敗 | 回 | 被安打 | 奪三振 | 四球 | 防御率 | |
スズキ | 5 | 2 | 1 | 28 1/3 | 24 | 31 | 4 | 3.18 |
スタッシ | 5 | 3 | 0 | 35 | 28 | 38 | 5 | 2.57 |
QS | QS率 | WHIP | K/BB | 奪三振率 | ストライク率 | |
スズキ | 4 | 80% | 0.99 | 7.75 | 9.85 | 65% |
スタッシ | 4 | 80% | 0.94 | 7.60 | 9.77 | 70% |
シーズン前半戦はスタッシがケガで離脱したこともあり、ほとんどの試合が大谷・カートスズキの組み合わせになっています。
全体的に、大谷はスタッシと組んだ時のほうが成績が良いです。
大谷の捕手別のリード(球種)
キャッチャーのリードの評価は難しいです。
投手はキャッチャーのサインに首を振ることができますし、イニング間も含めて配球を相談しながら変えることもできます。
キャッチャーが出しているように見えるサインでも、実際にはベンチから出てるサインを伝えているだけの場合もあります。
このようなこともあって「優れたリード」というスキルは存在しないとする論文もあります。
以上を踏まえながらも、一応、キャッチャー別の大谷の球種の比率を紹介します。
<年間>
ストレート | スライダー | スプリット | カーブ | カットボール | |
スズキ | 46% | 20% | 18% | 3% | 13% |
スタッシ | 41% | 24% | 18% | 4% | 12% |
<前半戦>
ストレート | スライダー | スプリット | カーブ | カットボール | |
スズキ | 53% | 13% | 19% | 4% | 11% |
スタッシ | 55% | 15% | 15% | 4% | 11% |
<後半戦>
ストレート | スライダー | スプリット | カーブ | カットボール | |
スズキ | 33% | 34% | 15% | 3% | 16% |
スタッシ | 36% | 27% | 19% | 4% | 13% |
前述したように、シーズン序盤とそれ以降では大谷の投球スタイルが変わっています。
後半戦はスタッシのときはスプリット、スズキのときはスライダーが多くなっています。
ただしこれは9月19日のスタッシが捕手だった試合で全108球中55球がスプリット、9月26日のスズキが捕手だった試合で 全112球中52球がスライダーだったことが大きく影響しています。
それらの試合を除くとスズキとスタッシで球種の差はありませんでし。
(カウント別やコースについては検証できていません)
まとめ
- 大谷の投球成績はスタッシと組んだときのほうが良い
- 捕手の違いによる球種の差はそれほど大きくない
エンゼルスの正捕手スタッシは、前半戦にケガで離脱する期間が多くありました。
しかし離脱前からなぜか大谷とカートスズキはペアとして固定されていました。
後半戦も大谷と組むキャッチャーは、9月27日時点でカートスズキとスタッシで半々です。
メジャーの捕手は3、4試合出場したら休養を入れるのが一般的なので、必ず正捕手のスタッシと組むというのは難しいかもしれませんが、事実として大谷はスタッシと組んだときのほうが成績がいいです。
メジャー史に残る二刀流の大記録がかかるシーズンだからこそ、大谷ファンとしてはもっとスタッシと組ませてほしいと切に願います。
※ただし、カートスズキと組むときは、単純に対戦チームが強いだけという可能性もあります。後半戦10試合の対戦相手は以下のようになっています。(9月27日時点)
- スズキ:アスレチックス、レンジャーズ、ブルージェイズ、アストロズ、マリナーズ
- スタッシ:ロッキーズ、タイガース、オリオールズ、レンジャーズ、アスレチックス
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