Amazonで「マットレストッパー」と検索すると、MLILYの商品が1番上に表示されます。(スポンサーの商品を除く)
MLILYのマットレストッパーはAmazonの「ベッドマットレス」部門の売れ筋10位、口コミ数が982件で星4.3評価、「Amazon’s Choice」のマークもついている、とても人気のある商品です。(2021年7月13日時点)
でも、MLILYって聞いたことないですよね?
どこの国のブランドなのでしょうか?
Amazonの商品ページを見ると、
MLILY(エムリリー)は北欧デンマーク「フォスコ社」で生まれた寝装品ブランド
と記載があります。
しかし調べてみると、MLILYはデンマークではなく、中国のブランドであることがわかりました。
MLILYは中国のブランド
MLILYの中国の公式サイトを見ると、次のような記載があります。
(日本語訳)
MLILYの前身の会社である、「南通恒康紡織製品社」は2003年5月に設立され、2012年11月15日に株式会社となりました。2016年4月13日に中国証券監督管理委員会の監査を通過し、2016年10月13日に上海証券取引所に上場しました。
また、MLILYのイギリスの公式サイトにも、
(日本語訳)
私たちの会社は中国で生まれました。
はっきりとMLILYが中国で誕生したことが記載されています。
歴史としては、MLILYは中国で寝具のOEMメーカーとして生まれ、2008年からMLILYという自社ブランドを確立し、中国から世界各国に販路を拡大させていったというのが事実です。
「MLILYが=デンマーク生まれ」は日本向けブランド戦略か
ちなみにMLILYのカナダの公式サイトも、イギリスの公式サイトと全く同じ文面で、「MLILYは中国生まれ」と言っています。
アメリカの公式サイトでは、「中国」とは記載していませんが、MLILYがアジアの工場から始まったとしています。
一方、韓国の公式サイトでは、
(日本語訳)
Q. MLILYのマットレスの生産工場はどこにありますか?
A. MLILYのアメリカ本社では、ヨーロッパと中国・上海に工場を持っています。
なぜかアメリカの会社ということになっています。
そして、日本では冒頭で見たように、デンマーク生まれのブランドということになっています。
これは各国の中国製品へのイメージが関係しています。
日本ではどうしても「中国製=粗悪品」というイメージがあり、特に品質を求めたくなる寝具においては、中国ブランドを展開していくのは難しいです。
一方で、日本人は家具などを中心に「北欧」にあこがれにも近いような良いイメージを持っています。
「中国生まれ」よりも「デンマーク生まれ」としたほうが、ブランドのイメージ向上には有利であり、MLILYを北欧デンマーク生まれとしたのでしょう。
MLILYは大企業であり低品質メーカーではない
「中国製=粗悪品」というイメージですが、たしかにAmazonでは、よくわからない中国メーカーの商品を買って失敗したという人も多いです。
しかし、それはよくわからないメーカーの商品だから粗悪品だったのであって、中国メーカーだから悪いというわけではありません。
MLILY(= Healthcare Co Ltd)は上海市場に上場している企業であり、時価総額が108億元、日本円で1800億円以上ある大企業です。(2021年7月13日時点)
私自身もMLILYのマットレストッパーを使っています。
へたったマットレスのせいで、毎朝起きるときに腰痛がひどかったのですが、へたったマットレスの上にMLILYのマットレストッパーを敷いてから3日ほどで腰痛がなくなりました。
「デンマーク生まれ」と言い張っていることはいい印象ではありませんが、製品の品質は間違いないです。
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