東京オリンピックまで1年を切っていますが、ここにきてマラソンと競歩の札幌での実施が提案されました。
概要は以下のとおりです。
- マラソン、競歩は7月末から8月頭の一番暑い時期に行われる
- 暑さ対策のため、スタート時間は早朝6時ごろを予定していた
- 先日ドーハで行われた世界陸上のマラソンは、同じように暑さ対策のため深夜スタートだったが、棄権者が続出した
- 札幌の気温は東京より5度低いため、選手にとって安全
まぁ、北海道って夏でも涼しいイメージがありますよね?
私もそんなイメージで今年の7月に札幌に引っ越してきましたが、実際に住んでみてわかったことがあります。
「札幌も夏は暑い」
です。
私も非常に苦しんだ札幌の暑さについて説明していきます。
札幌の7月8月の気温データを見ると、札幌でも真夏のマラソン開催は危険
2019年の7月1日から8月31日までの札幌の最低、最高気温のグラフです。
7月29日から8月7日まで10日連続の真夏日を記録しました(赤枠)。これは、68年ぶりでした。
また、7月30日から8月1日まで3日連続の熱帯夜を記録しました(青枠)。これは観測史上初でした。
このように、近年は札幌の夏も記録的な暑さとなっていますが、マラソン・競歩が行われる7月末から8月頭は、札幌でも普通に暑い時期なのです。
先日のドーハ世界陸上では、気温30度を超える中、女子マラソンの完走率が6割を切り史上最低となりました。
それ以前での最低完走率を記録したのは1991年の東京での世界陸上で、完走率は6割でした。この時のスタート時の気温は26度だったそうです。(東京五輪を「命がけのレース」にしてはいけない 酷暑のドーハ世陸は棄権続出)
先ほど、札幌で3日連続の熱帯夜を記録したと記載しましたが、熱帯夜とは最低気温が25度以上の日のことです。つまり、札幌であっても、マラソンのスタート時間を早朝にしたところで、超過酷なコンディションであることには変わりないのです。
札幌の夏は短いので、マラソンの日程もズラしたら?
もう1度グラフを見てみましょう。
前述のように札幌でも何日も連続して真夏日、熱帯夜がありますが、その期間を過ぎると涼しくなります。
今年も8月半ばからは最高気温25度、最低気温20度ぐらいで過ごしやすかったです。
8月9月でも残暑が残る東京と違って、8月後半ならば札幌でマラソンは可能です。
東京オリンピックの日程は7月22日~8月9日までということですが、日程の変更を検討してほしいところです。
というか、そうしないと札幌に開催地を変更したところで、選手の安全面にはあまり意味がないと思います。
札幌に移住する人に知っておいてほしい夏の暑さ
ここまでは、オリンピックのマラソンの札幌開催の是非について検討しましたが、ここからは、札幌に移ってくる人たちに注意してほしいことを説明します。
気温のグラフを見て、
「なんだ、暑いって言っても35度もいかないじゃん」
と思うかもしれません。私も東京に住んでいたことがあるので、札幌に来る前は東京に比べれば札幌の夏はずっとマシだろうと考えていました。
そして、いざ引っ越してきてみて、、
死にかけました。。
これ大げさではなくて、本当に危なかったです。
単純に気温では比較できない札幌の過酷さがあったのです。
札幌の家にはエアコンがない
2015年のデータですが、札幌の家庭用エアコンの普及率は25%だそうです。
私の引っ越し先にもエアコンがありませんでした。
ついでに言うと扇風機もありませんでした。
そして熱帯夜の日に死にかけました。。
東京でも、夜はエアコン切るけど耐えられた、と思う人がいるかもしれません。それは昼間にエアコンを入れているため、室内の温度湿度がある程度下がっているから可能なのだと思います。
エアコンのない札幌では日中の暑さが夜も室内にこもります。その状態で、気温が下がらない熱帯夜が来ると詰みます。
実際に北海道でも熱中症で亡くなる方が何名もいました。
さて、私は熱帯夜で死にかけた翌日に、すぐに電気屋さんに扇風機を買いに行きました。
売り切れていました。。
札幌市の家電量販店から扇風機が消え陳列棚が空っぽ→何があったと驚きの声「暑くて扇風機? エアコンは?」
札幌在住の皆さんも一斉に生命の危機を感じたものと思われます。
札幌に引っ越してくる人は、札幌の夏をなめずに、あらかじめ扇風機ぐらいは用意しておいた方がいいです。
※ちなみに扇風機があっても、もちろん部屋全体が涼しくなるわけではないので、部屋の掃除とかする時に暑すぎて死にかけます。
以上、「札幌も夏は暑い」という話でした。
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